ギザ十な日々

2人の息子と妻との日々を書いています。

キヅカイとセクハラは紙一重

 

 

人にものを教えるときは、教えているようなふりをしてはいけない。知っていることでも、さも忘れたかのように言い出さなければならない。

アレキサンダー・ポープ

 

 

「男女同権」とは、男の地位が女の地位まで上がったことなのです。

太宰治

 

 

 

 

 

日曜日。

いつものコメダ珈琲

 

「ふええ~っつくら」

 

と、ようやく仕事から解放されて一服。アイス珈琲をちびちびと飲む。

 

 

 来週は月曜日から金曜日までぶっ通しで出張となっている。先週は突発的な会議が続いたため、ほとんど出張の準備ができなかった。そこで、日曜日に会社に行って出張準備をしたのであった。

 

――本当は休日中に仕事をするのは嫌いなのだが、かといって準備を怠ると1週間ツライ日々になる。難しい境目だが、今回は仕事を優先したわけである。

 

 

 

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そんな出張準備もひと段落し、日曜日の午後3時から行きつけのコメダ珈琲でリフレッシュタイムを過ごしていたのだが――。

 

 

 

 

コメダ珈琲で無料で提供される豆菓子をポリポリしながら、ふと気になることについて思いを巡らす。

 

「新入社員ねえ……」

 

 

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今回の出張は、途中から新入社員と「同行営業」することになっている。

 

同後営業ってどんな営業?

同行営業とは、その名前のとおり「誰かに同行をするタイプの営業」です。
例えば、新人をいきなり一人で営業にいかせるわけにはいかないですよね。
きちんと、ノウハウを教えて「営業とはこういうものなんだ」と教えていかなければなりません。
では、それをどうやって教えるのか?というと、同行営業で一緒についていった先輩が「営業とはこういうものである」ということを教えています。
営業の世界では、最初は同行営業から始まるのは当たり前のこと。
営業の仕方というのは、何度口で教えられたところで「分かりにくい」ということが出てくるものです。
だからこそ、きちんと方法を教えてくれる先輩の存在が必要になるということですね。

    (http://salesperson-power.com/extend-power/doukou/ )

 

 

新人との同行営業については、先週、課長から告げられた。

 

課長「来週の水曜日から金曜日、お前が新入社員を連れて同行営業してほしい」

 

「……同行営業、ですか?」

 

課長「そうだ。東京支店に配属されたトマトさんが、来週西日本に研修に来るんだ。その研修中、お前が相手をするわけ」

 

「……はあ」

 

課長「年も近いしイイだろ。お前の最高のパフォーマンス(笑)をみせてやれ」

 

「いや、僕も大阪に来たのは4月からで、取引先さんとはほとんどまともに商談できてないんですけどね……。最高のパフォーマンスどころか不慣れな姿をさらすことになるかと思いますが……」

 

課長「そういう姿も勉強になるもんだ。とにかく頼んだぞ。スケジュールについて決まったらトマトさんに伝えといてくれ」

 

「はあ」

 

当然のことだが、私も新入社員時代に先輩諸氏と同行営業したことがある。

 

 同行営業が本当に勉強になったかどうかはよくわからない。先輩方が何を話しているのか、まだほとんど理解できてなかった時期だったからである。

 

 

ただ、勉強になったかどうかは置いといて、

 

一緒に同行営業して楽しかった人と楽しくなかった人

 

というのは、結構覚えているものである。あくまで私の印象だが、以下の通りである。

 

 

同行営業が楽しかった先輩

・商談前に、商談先のことについてわかりやすく教えてくれた人(この「わかりやすく」というのが難しいのである)

・時間設定に余裕がある人(かといってゆるい営業ではない)

・話をとにかく聞いてくれる人(話しやすい雰囲気を持っている)

・取引先と仲がいい人(やっぱり、取引先が鏡になるもんです)

 

 

同行営業が楽しくなかった人の印象

・「わからなかったらなんでも聞いて」というが、何を聞いたらいいかわからない、という新人ゴコロを理解してくれなかった人。

・「できる新入社員だなあ」とか「今どきの新入社員はみんなできる」とか妙におだててくる(それが嫌みに聞こえた)

・変にマイルールを押し付けてくる。(俺はこうしてるから君も真似しな)

・身内の悪口を言う

・身内の悪口を言わせようとする

・取引先の悪口を言う

・自慢話ばかりする

・変に新入社員に気を使いすぎている

・話しかけにくい無口

・見透かしたような話し方をしてくる

・新入社員に対し対抗意識を持っているのが伝わる

 

 

……何か楽しくない人の印象の方がポンポン浮かんでくる。こういうところを見ると、自分にとって同行営業はあんまり楽しいものじゃなかったということか。(苦笑)

 

 

 

ともかく、新入社員との同行営業、なにか刺激的な発見ができることを期待しよう。新入社員からも教えてもらうことは多いはずである。こういうスタンスを常に意識できるよう、ゆとりをもっていきませう。

 

 

 

 

……ところで、一つ気になることがあった。

 

 

「ところで、同行する新入社員って、トマトさんなんですか?」

 

課長「そうだよ。今年でうちの部署に配属されたのは、トマトさんしかいないだろ」

 

「トマトさんって、女の子ですよね」

 

課長「当たり前だろ。何回か会ったことあるだろうが」

 

「……僕、来週1週間出張なんですよ。当然、トマトさんと同行営業する予定の水曜日~金曜日も出張ですけど……いいんですか?」

 

課長「……え?そうなの?……そりゃまずいなあ」

 

「まずいですよね(苦笑)」

 

 課長「まずいね(苦笑)」

 

 

 

――何がまずいのか?まあ、変な話だが、

 

 

 

 

男女2人っきりなこと

 

である。

 

 

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新入社員で女性が入った場合、出張による宿泊コースの同行営業は避ける傾向にあった。たいていの場合、日帰りコースで日程を組んでいたのである。

 

 

今どき古臭い文化だね。女性がこれほど社会進出しているのに

 

という意見はごもっともである。だが、うちの部署なりのコンプライアンス問題なのだ。(あんまり女性が働いたことがない職場なので、対応の仕方がまだよくわからんのです)。

 

 

課長「とりあえず部長に確認してみる。でも、たぶんお前になるからね」

 

「まあ、僕は別にどちらでもいいんですけどね」

 

課長「……焼き芋、俺はお前のこと信用しているからね」

 

「いや、何もしませんって……(満月の時以外は)」

 

 

 

というわけで、私が同行営業することになったのであった。

 

「まったく課長も大げさなんだよなあ。……でも」

 

と思い、コメダ珈琲にてパソコンを開き、あることを調べる。決して新入社員との甘い旅行計画について調べているわけではなく、もっと現実的な問題についてである。

 

 

それは、 

 

 

セクシュアル・ハラスメント

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である。

 

大辞林 第三版の解説

セクシャルハラスメント【sexual harassment】

労働や教育などの場において,他者を性的対象物におとしめるような行為を為すこと。特に,労働の場において,女性に対して,女性が望んでいない性的意味合いをもつ行為を,男性が行うこと。性的いやがらせ。セクハラ

 

 

 

普段から言葉には気を付けているが、今どきの女の子が何を考えているのかまるで分らない。マイペースにいろいろと話して新人にセクハラ呼ばわりされるのは私としても不本意である。

 

というわけで、少しセクハラについて調べてみた。

 

 

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調べてみると、どうやらセクハラは大きく2つに分類されるようだ。

 

①ボディタッチ(膝や髪や肩を触る等)

②性的に問題な発言

 

①に関してはほとんど心配ないと思われる。こういうのはプレイボーイ(自称)がやる行動である。私はモテないことを自覚しているモテない男なので、ここら辺は問題ないだろう。

 

 

……となると、心配すべきはやはり②である。②についてもう少し詳しく見てみよう。

 

セクハラに該当するような発言例

・性的なジョークを言う(「俺、お前とはヤレない。女として見れないわ」、「俺は絶倫なんだぜえ」等)

・身体の特徴についていう(「お前、胸ないなあ」「ちょっと痩せすぎじゃない?「顔がマイケルムーアに似てるね」」等)

・結婚や出産時期についての発言(「いつ結婚する気なの?」「どうせ腰掛でしょ?」)

・執ように食事に誘われたり交際を求める(「ぼ、ぼくちんのこと、どう思う?」「ふ、ふ、ふふたりで夜景を見ながら牛丼食べない?こ、これは先輩命令だかんね」)

 

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……う~ん、基本的にはしないとは思うけど、自分も気づかないところで発言している場合もあるからなあ。例えば、ほめたつもりで

 

「トマトさんって綾瀬はるかに似てるね」

 

とか

 

「トマトさんってすごくスリムだよね」

 

とか

 

「晩飯、一緒に食べよっか。好きなものとかある?」

 

とか言ったとしても、それがセクハラととらえられる可能性もあるわけだし。(いや、人によってはそうらしいですよ、ダンナ)

 

嗚呼、めんどくさい……。

 

 

とりあえず、嫌われないように営業車に消臭剤つけておこうっと。あ、俺とトマトさんだと体感温度が違うだろうからエアコンも気を付けないとなあ――トイレはこまめにいったほうがいいのかしら?もちろんトイレ大丈夫?なんて聞けないしねえ。あ、お昼ご飯はコンビニじゃだめだよな――。

 

 

 

アア、コリャタイヘンダ。

 

 

 

みんながラーメンを頼んでも焼肉定食を頼むヤツ

 

 

 

 自分のことを悪く言ってはいけない。そんなことは君の友人たちがいつも言っていることなのだから。

 

タレーラン

 

 世界じゅうの敵に降参さ 戦う意思はない 世界じゅうの人の幸せを祈ります 世界の誰の邪魔もしません 静かにしてます 世界の中の小さな場所だけあればいい おかしいですか? 人はそれぞれ違うでしょ? でしょでしょ? だからお願いかかわらないで そっとしておいてくださいな だからお願いかかわらないで 私のことはほっといて 

 

『私の世界』 かもめ児童合唱団より

 

 

え~、本日はお忙しい中お時間いただきありがとうございます。

 

 

昨今、国際化がますます進んでいるなんてことは、私なんぞが言わなくても皆様重々ご承知のことでしょう。小学校でも英語授業が必修化なのはもちろん、街を歩いたり電車に乗ったりすると様々な言語を目にすることが多くなりました。少し前までは中国人や欧米人ととすれ違ったりすると、ちょっとドキッとしていたものですが、今では何にも感じなくなってます。

 

まったく、知らぬ間に国際化ってやつは進んでいるものですなあ。もちろん、2020年の東京オリンピックに向けて、その傾向はますます強まる一方でございましょう。

 

 

そんな国際化が進展中のジャパンではございますが、テレビをつけてみてもその流れは感じますね。ちょっと暇つぶしにテレビをみてみると、

 

外国人から見た日本

 

なんて番組がすごく増えたなあ、なんと思うわけでございます。

 

例えば日本の昔ながらの繊細な芸能や文化を取り上げた番組(ワフウソウホンケ的な)や、各メーカーの卓越した技術等を取り上げた番組(スゴイデスネシサツダン的な)が多いように思います。こちらの方は、

 

外国人を通じて日本のすばらしさを再認識する意図

 

があるのかもしれません。

 

とまあ、一方で、批判的に

 

日本人が考えていることがよくわからない

 

こんなことをテーマにしている番組もございます。こちらの場合たいてい、日本人同士では当たり前となっている習慣や文化を、自国のものと比較して

 

オカシイyo

 

となるわけですが。たとえば、

 

ニホンジンはすぐにスミマセンという。別に悪いことをしているわけではナイノニ。ワタシのクニでは、アヤマルということは、ジブンのやっていることをヒテイすることなので、メッタなことがないかぎりしないものdesu。

 

ニホンジンはハッキリいわないからナニ言ってんのかつたわらない。ワレワレはジブンの意見を持たないのはハジだとおもってるヨ。

 

という感じですかね。こんなことを言われて、日本人代表(笑)の芸能人がいろいろと反論するするのが定番でございます。

 

まあ、すでに上記のような例も普遍化しすぎたものに思いますし、まあまあ、別に違っていいじゃないの、なんて思うわけです。

 

……それよりも、私が最近感じるのは、

 

同じ日本人同士だって、まったく理解しあえないことがとても多い

 

ということなんです。同じ小さな島国の民族なのだから、もう少し分かり合えてもよいと思うんですがね。

 

――更に言うと、同じ会社という組織の中にいたとしても、まるで理解しあえないことが多いわけで――。

 

 

 

「おお、焼き芋くん」

 

「あ、ニンジンさん。お疲れ様です」

 

「今日、うちの部署の人間で飲み会をするんだけど、君もたまにどう?もちろん、用事がなければ、だけど」

 

「え?」

 

ニンジンさん(30代半ば。男性)は、隣の部署の先輩営業マンである。

 

私の会社には、営業部署がいくつかある。私が所属する部署がネジを売る部署だとしたら、ニンジンさんが所属する部署はミートソースを売る部署といった感じだろうか?まあ要するに、同じ会社で同じ営業という仕事をしていても、まったく違うものを取り扱っているわけである。

 

不思議な話だが、売っているものによって、所属する部署の人間性もまるで変ってくる。

 

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ネジの営業をしている私の部署は、どちらかというと内向的な人が多く、個々の人間がそれぞれバラバラで活動をしている。仲が悪いわけではないけれど、なんとなく互いに適度の距離を保っているイメージである。よく言えば自由が多いといえるし、悪く言えば個人主義な人が多いといえる。(人の真似なんかするな、が部署の風土)

 

 

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一方でミートソースの営業をしているニンジンさんの部署は、外向的な人が多い。個々で活動するというよりも、業務をみんなで協力して行っており、単独行動を許さない感じ。よく言えば統率感があるし、悪く言えば没個性的でもある。(軍隊っぽいって言ったら……怒られるかしら?)

 

 

私が所属するネジ部署と、ニンジンさんが所属するミートソース部署は、ほとんど業務上で絡むことがない。同じフロアにいても、たまに挨拶を交わす程度で、仕事の相談をすることはもちろん、プライベートな部分はほとんど知らない(あまり興味もない)。

 

 

さて、前置きが長くなったが、そのニンジンさんから飲み会の誘いを受けたのである。なぜニンジンさんが私を誘ったのかは不明だが、いずれにしろ

 

先輩からの誘いはよほどのことがないかぎり断ってはいけない

 

と新入社員の時に教育されたのが染みついている(なぜかそこだけ体育会系)。それに、たまには他部署の方と交流することで、普段自分の部署にいるだけでは見えてこない発見があるかもしれない。

 

そこで、

 

「ぜ、ぜひお願いします。でも、少しやらなければならないことがあるので、それを片付けてからすぐにお邪魔させてください」

と返答。

 

「あ、大丈夫?じゃあ、先に行ってるから、ひと段落したら俺の携帯に電話して?店の詳細を教えるから」

 

「了解です。よろしくお願いします」

 

とのことで別れる。後でニンジンさんの携帯番号を知らないことを思い出し苦労することになる。

 

 

――

 

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「す、すみません、遅れました」

 

「お、待ってたよ~」

 

飲み会は6人席の座敷で私以外の5名はみなミートソース部の方々だった。個々では仮に

 

・ニンジンさん

・ナスさん

・トマトさん

・ひき肉さん

・パプリカさん

 

としよう(どうでも良い設定)。みな、私の先輩にあたる人たちであった。

 

 

さて、あらためて乾杯をし、その輪の中に参加したのだが……。

 

ニンジン「トマトさんの値上げ策が功を奏したって感じだよね。あれのおかげで営業会議の際にみんなの値上げしなきゃいけないって意識も上がった感じがしたし」

 

ひき肉「そうそう、みんな値上げ話なんて基本したくないじゃん。そこをトマトさんが先んじて大手スーパーの一番厳しい値上げをやってくれたから、ほかの営業にも火が付いたんだよね。特に、フェニックス計画!あれは度肝を抜かれたね」

 

トマト「いやあ、そんなことないですよ。それに、フェニックス計画だって、上司のジャガイモさんにいろいろ相談して、元アイデアをくれたわけだし」

 

パプリカ「私、今でもフェニックス計画からさらに跳躍したネオ・フェニックス計画の展開に鳥肌が立ちます。あれってずっとうちの会社の歴史に残りますよね!」

 

トマト「いやあ、別に大したことないでしょ。それよりも、取引先のナポリタンさんが『粉チーズは絶対にはずせない』、って言ったときは笑ったなあ(笑)」

 

ナス「ああ、それね!そっちの方がずっとうちの会社の歴史に残るよね(笑)」

 

一同「あははははっはは」

 

私「へ、へえええ。あはははあ(ジャガイモさんって誰?フェニックス計画ってなに?『粉チーズは絶対はずせない』って、何が面白の?)」

 

まるで話の輪に入れない。

 

ニンジン「ところでさ、焼き芋君の部署もいろいろ売上好調だけど、それって何が理由なの?」

 

私「え?ええ、っと、そうですね。売上が好調なのは一時的にタチグイソバ屋からの特需で発注があったからですね。通常発注が30ネジなんですけど、その時は30万ネジの発注があって。まあ、これも笑い話なんですけど、実は桁を間違えて発注してたみたいなんですよ。でも、基本的にネジの返品は受け付けていないんですよね。うちの部署。そこでどうしようもなくなったタチグイソバ屋がネジを大量に使うメニューを考案していたみたいで、それが大ヒットしたんですよ。それで結果としてウチもタチグイソバ屋も両方バンザイだったって感じですね。それにしても、発注を間違えたときのタチグイソバ屋社長の『あらよっと』って一言には笑ったなあ」

 

と一人で笑っていると、皆がぽかんとしてる。

 

ニンジン「タチグイソバ屋って何?聞いたことない会社だけど」

トマト「そもそもネジって何に使うの?」

パプリカ「どうしてネジの返品を受け付けなかったの?」

ナス「『あらよっと』の何が面白いの?ねえ、何が面白いの?」

ひき肉「君の話は今一つよくわからないなあ。まあ、違う部署だし仕方ないか」

ニンジン「まあ、そうですよね。ともかく、焼き芋君も大変だなあ。うちらとは住む世界が違うって感じがするね」

 

私「す、すみません……」

 

パプリカ「ところで、さやえんどう君に彼女ができたって知ってます?」

ニンジン「え、知らない知らない!それうそでしょ(笑)」

ナス「俺も知らねーよ。さやえんどうに電話して聞いてみよーぜ!」

 

 

私「……へ、へええ――(さやえんどうって誰だよ)」

 

ひき肉「あ、今携帯で見たら、今日の阪神巨人戦、今7回表で5:3で阪神勝ってますよ」


ニンジン「そういえば、日曜日球場に見にいったんだよ」


パプリカ「マジですか?私も行きましたよ!ところで、焼き芋君はどこファン?」

 

私「いえ、僕は野球はあんまり……」

 

パプリカ「じゃあ、サッカーとかは?」


私「サッカーも、あんまり……」


ナス「……土日とか何してんの?」


私「ええっと……ランニングしたりお菓子作ったりしてます」


ひき肉「へえ……男なのにお菓子作りって変わってるね」

 

私「あ、ええ、すみません……」

 

一同「……」

 

ニンジン「あ、そういえばセロリさんの奥さん見たことある?すごい美人らしいよ」

 

パプリカ「あ、私あったことありますよ。すごい美人さんでした!もともとモデルさんらしいですよ」

 

私「へ、へえええ(セロリって誰だよ)」

 

 

 

……同じ言語なのに、同じ日本人なのに、同じ会社にいるのに、話がまったく合わず、話題についていけない。私が何か言葉を発すると、その場の空気が静まり返る。笑い声と相槌だけは合わせるように努めたが、それもぎこちなくなっていくのが分かった。こんな状況をうまくこなすすべが何も見つからない。いつの間にか、時間が過ぎるのをひたすらに待つ状態になっていた。人見知りで非社交的な性格な自分を恨み、頭の中で

 

 (死にたい営業失格死にたい営業失格死にたいゴミくず死にたい死にたい死にたいみんな死ね俺も死ぬから――)

 

とループしていた。(やばいやつ)

 

 

――

飲み会解散後、一人ビル街から大阪の空を見上げ、ため息が漏れた。

 

 違う世界の人間とかかわるとき、多くの場合、文化や考え方の違いを避けて通ることはできない。その事実に直面したとき、人は大きく2つに分かれると思った。

 

 

一つは、

 

文化や考え方の違いに興味関心を示す。さらに、違う性質の人間でも共有できるナニカをさがそうとする人間。

 

もう一つは、

 

文化や考え方の違いを受け入れきれず、自分の文化や考え方の世界に閉じこもろうとする人間。

 

 

前者になりたいけど、いつまでも後者になってしまう自分。

 

 

 

 

 うーん。自分の小ささを実感したつらい経験でございました。

 

 

まあ、唯一良かったのは、日記というツールがあったことですね。今回日記でまとめた内容を営業トークで活かしてみますか(苦笑) 

 

 

 

はあ……。 とりあえずみんなと共有できる何かを一つくらい身に着けないとね。

 

 

せまい日本 そんなに急いで どこへ行く

 

 

経験は最良の教師である。ただし、授業料が高すぎる。

トーマス・カーライル

 

 その違反 小さな瞳が 見つめてる

交通安全スローガン 2002年 内閣総理大臣

 

 

 

 

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某日。四国にある某高速道路。

 

 その時の私は、とにかく急いでいた。

 

 

 

「そろそろ2時間になります。休憩しませんか?」

 

カーナビの優しい声に、一瞬サービスエリアに入ろうかとも思った。

 

時計をちらりと見る。16時少し前。アポイントは17時でお願いしている。カーナビが示す目的地到着時刻は、アポイント時間とほぼ同時刻を指し占めている。

 

(休憩したら……間に合わない)

 

取引先に時間変更をお願いするのも気が引ける。面会の約束をいただいているのは、中小企業ながら、一手で会社を営む代表取締役。こんな若輩者に時間変更の依頼をかけられたら

 

「あ、じゃあ、二度と来なくていいよ」

 

と言われる可能性も十分考えられた。

 

――とにかく、その時の私は、急いでいた。……そして、何よりも眠かった。

 

明朝5時からずっと運転→商談→運転→商談→運転→商談→運転(今ココ)を続けていた。アポイントをギュウギュウに詰めていたせいで、休憩はほとんどできずにいた。

 

永遠に思えるほど長く、そして単調な高速道路。

 

(あと、もう少し……。次の商談を終えたら、とりあえずコンビニに車を止めて少し寝よう……)

 

 

 

と思いながら少し急いでいた、その時である。

 

 

 

「はい、そこの車の方、左の車線に移って、車を止めてくださいね!」

 

 

ルームミラーで後ろの車を確認。そして、白いクラウン車から赤い角が出ていることにようやく気が付く。

 

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(フ、フクメン……)

 

覆面パトカーは平時の外観は一般車両と同じ様相をしており、緊急走行開始時や対象者検挙時にのみ赤色灯を露出させサイレンを鳴らすパトカーをいう。パトカーであると気づかれずに不審車両や不審人物への職務質問が出来るので、不審者を取り逃がす割合が低い。正式には取締りに用するものを「交通取締用四輪車(反転警光灯)」、要人警護に用するものを「警護車」、犯罪捜査の用に供するものを捜査車両といい、総称してこの3種を覆面パトカーと呼び単に「覆面」や「覆面車」と略される時もある。

(Wikipediaより引用)

 

 

 

私は呆然としたまま、左車線に移り、路肩に車を止めた。

 

 

 

 

――

 

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「いきなりびっくりさせちゃったね。ごめんなさいね。でも、お兄さん、ちょっとスピード出しすぎだね。お急ぎのところごめんなさい、ちょっと前の車の後部座席に座ってもらえるかな」

 

「は、はあい……」

 

おとなしく座る私。反抗したり交渉して許しを請う人もいると聞くが、そんな気にもならない。ただ声が震え、血の気がどんどん引いて行くのが分かった。 まさに、蛇に睨まれた蛙である。

 

 

「お兄さん、職業は?お仕事中?ちょっと急いでいたのかな。確かにこの道は見晴らしもいいし空いているから、結構スピード出しちゃうんだよね。でもねお兄さん、あそこ見て。見える?うん、速度標識。80kmって書いているよね。お兄さん100㎞以上出しちゃってたからさ、ちょっと停めてもらったんだよね」

 

「は、はい……(頭の中で警察24時の映像がフラッシュバック)」

 

「ごめんね。点数がこんな感じ。あと、ごめんね、ちょっと反則金ということでこれくらい払ってもらう必要があるんだ。忙しいところ申し訳ないけど、期日までに郵便局か銀行に払いに行ってもらえるかな」

 

「は、はい……(点数の重さと、金額の高さに愕然)」

 

「じゃあ、これで終わりだから。気を付けてね」

 

「は、はい……」

 

 

私は、警察に誘導されながら再び運転を再開。しばらくは呆然としまま、80㎞でゆっくりと目的地に向かった。

 

――

 

高速道路を降り、最寄りのコンビニに車を停めた。そして、取引先の社長に遅れる旨を伝えた。不幸中の幸いだったのは、社長が笑って時間変更に応じてくれたことであった。

 

その後、上司に違反の報告をし、総務部に始末書を提出し、郵便局に高い反則金を収めた。

 

上司には

「出張コースの営業のくせに(笑)反則金は?自腹!いくらだった?うわあ、すごい金額だねえ(笑)」


との言葉。人の失態を楽しんでいる様子。……怒鳴られるよりはましだけど。

 

総務部からは

「免停になったら、営業は務まりませんよ!」

との言葉。だが、どこかで人の失態を楽しんでいる様子。(確信)

 


後日、郵便局に反則金を収める。その際、郵便局員のにこやかな表情の裏から、嘲笑の感情をくみ取った(多分、被害妄想)。

 

 

…… まあ、すべて自分が悪いんだし、しょうがない。今後は運転に対し、より一層注意を払う次第である。

 

まあ、口だけでいうのは簡単だ。やはり、ここは二度と違反しないための対策を考える必要がある。

 

 

そして、『3本の矢(死語)』とも思える事故防止策を講じることとした。

 

 

 

① 違反によって生じる負担表を車に貼る

 

スピード違反に限らず、事故によって課される負担はあまりにも大きい。万が一、人を殺めてしまった場合、自分の人生すらも取り返しのつかない状態となってしまう。

 

とりあえず、違反一覧を改めて確認してみる。(興味のある方はどうぞ)

 

交通違反の点数・反則金等の一覧表(その1) - 埼玉県警察

 

 

こうやってあらためて見てみると、いろいろと違反ってあるものなんですね。小さいことだけど、免許持ってないで運転するのが「反則金3000円」なのは知らなかった。

 

まずは、この表を車に貼り付けることにしよう。多少、自分の気持ちを引き締めることができると思われる。

 

 

 

② 赤ちゃんを車に乗せる

 

あくまで仮説だが、営業車を運転する際、次の傾向があるような気がする。すなわち

 

「一人」で運転している方が運転が荒い。逆に、上司を乗せているときは運転が丁寧になっている。

 

ということである。ここに、今後違反しないための重要なヒントが隠されているような気がする。

 

上司を乗せているときに運転が丁寧になるのは、

 

事故を起こすと大変なことになることを強く認識する

 

からでないだろうか。(よく、『お前は運転が下手だ』と言われているしね)。ということは、常に上司が助手席に乗っていると意識することができれば、違反する可能性が下がると思われる。

 

……だが、常に上司のことを考えるのはなかなか気が詰まる。別の同乗者を意識したいところである。

 

 

 

そこで、赤ちゃんである。

 

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多くの場合、成人にとって赤ちゃんは、

 

「守らなければならない存在」

 

である。もちろん、私の場合もそうである。

 

赤ちゃんが助手席にいると思えば、運転だって慎重にならざるを得ないだろう。上司の時とは違う理由だが、結果として運転が丁寧になるような気がする。

 

もちろん、本当の赤ちゃんを車に乗せるわけにはいかない。

 

そこで、赤ちゃんの人形を助手席に乗せるのである。

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ちょっと頭のおかしい人かと思われるかもしれないが、自分なりに考えた違反防止策である。……意外と説得力ありませんか?(どこかの国ではすでに実践していそうなアイデアである)。

 

とりあえず、赤ちゃん人形を探してみます。

 

 

③違反の経験を日記に記す

今回の違反のことを自分の頭の中に深く焼き付けたい。そのためには、記録として残すことが重要と思われる。始末書は書いてもすぐに忘れるが(総務「おいッ」)、日記ならば赤裸々な内容になるので記憶にも残りやすいだろう。

 

そこで、今回、日記に違反の出来事を記した次第である。日記の知られざる効力に期待したい。

 

 

さて、この日記を書き終えた今、私を捕まえた警察官に対する気持ちを、ありのままの心で記したい。

 

 

 

警察官様

いつもお世話になっております。お勤めご苦労様です。
このたびは、私の危なげな運転に対し、ご指導いただきましたこと、心より感謝申し上げます。おかげさまで、大きな事故を起こす前に、自分の運転に対する意識を改めることができました。

これからは同じ過ちを繰り返さぬよう、精進してまいります。

 

それでは、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

焼き芋

 

 

……

 

 

 

……

 

 

 

 

……いや、本当だって(笑)

 

ぼくらが走りに出る理由

 

人生において成功するために、神は人にふたつの手段を与えた。教育と運動である。しかし、前者によって魂を鍛え、後者によって体を鍛えよ、ということではない。その両方で、魂と体の両方を鍛えよ、というのが神の教えだ。このふたつの手段によって、人は完璧な存在となる。

 プラトン

 


明確な目的があれば、起伏の多い道でも前進できる。目的がないと、平坦な道でも前進できない。

トーマス・カーライル

 

 

 

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「あと2か月ちょいか――」

 

大阪マラソンのHPを見て、改めて戦が間近であることを再認識する。

 

 

 

 

 

――あ、いままで隠してましたが、実は私、大阪マラソンに出るんです。もちろん、フルマラソンです。

 

 

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(まあ、隠すも何も、ブログを始めたのが2週間前なんですがね)

 

 

 

 出る理由はーーえっと……まあ、きまぐれ?笑

 

 

ところで、大阪マラソンの参加者ってどんなもんなんだろう?ちょっと調べてみる。

 

 

ランナーエントリー数最終集計
募集期間     平成2848日(金)10時から510日(火)17時まで
エントリー総数  133,861
内訳
【マラソン】 126,867人(募集定員は30,000人)
・個人    :99,862
・ペア    :12,832人(6,416組)
・グループ :14,173人(2,247組)
【チャレンジラン(8.8㎞)】 6,994人(募集定員は2,000人)

 

 

これだけ見ると、倍率は4.23である。単純に考えると、4人に1人の割合で参加できるということになる。

 

……高いのか低いのかよくわからない。とりあえず頑張ろう。

 

 

 

さて、約2か月間のランニング・モチベーションを保つために、改めてこんなことを考えてみたい。それは、小学生よりも運動不足の中年男性がつぶやきそうなこと――すなわち、

 

 

 

 

 

なぜ走る(運動する)必要性があるのだろうか?

 

 

 

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ということである。

 

この問いかけに対する明確な考えを備えているかどうかで、運動を継続できるかどうかがわかれるような気がする。

 

 

この問いかけに対するヒントとして、昔読んだこの本が役に立つだろう。 

 

 

 

脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方

脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方

 

 

 

 

かなり過激なタイトル。ただ、内容はなかなか興味深いものだった。

一言でまとめると、

 

適度な運動は、学習能力を高めることができるだけでなく、うつ病や依存症、加齢による老化などを抑制する効果が期待できる!

 

という内容である。(以下、目次。目次を見ると、運動への期待が高まる)

 

 

第1章 革命へようこそ―運動と脳に関するケーススタディ
第2章 学習―脳細胞を育てよう
第3章 ストレス―最大の障害
第4章 不安―パニックを避ける
第5章 うつ―気分をよくする
第6章 注意欠陥障害―注意散漫から脱け出す
第7章 依存症―セルフコントロールのしくみを再生する
第8章 ホルモンの変化―女性の脳に及ぼす影響
第9章 加齢―賢く老いる
第10章 鍛錬―脳を作る

 

 

ちょっと胡散臭い感じがするけど、理論をまじえて説明してくれるので、「理由をちゃんと教えてくれないと運動に対するモチベーションが上がらない」という人にとっては、実に目から鱗な内容である。(多くの場合、メディアはダイエット目的だけで運動を進めることが多いからね)。お時間ある方は一読しても損はないと思いますです。

 


 

さて、話し戻して、自分なりに運動する理由を整理してみた。

 

 

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バカっぽいけど、こんだけ理由があれば運動せずにはいられないだろう。まあ、たまに見返そうっと。

 

それにしても、日記に書いちゃったし、もう引き返せないね(苦笑)

 

 

アナタが変われば世界は変わる――?

 

 

世の中には幸福も不幸もない。ただ幸福だと感じた人が幸福で、不幸だと思った人が不幸なのだ。

ウィリアム・シェイクスピア

 

 

人生に成功する秘訣は、あなたが好きなことをするというのではなく、あなたのやっていることを好きになるということだ。

ゲーテ

 

 

 

土曜日。

 

7:00 起床

「……うう、気持ち悪い」

 

昨日、会社の先輩(男)と2人で居酒屋で飲んだのだが、飲みすぎて朝から気持ちが悪い……。あんなに飲まなきゃよかった。でも先輩が進めるんだから断るわけにもいかなかったしなあ……。二次会で食べた大盛り炒飯とギョウザが今も残ってるよ……。昨日は家に帰ってすぐに寝てしまったからコンタクトもつけっぱなしで目が痛い……涙

何やってんだろ、俺……。

 

 

9:30 運動

「あ、暑い……」

起床後、しばらくベッドでグダグダする。だが、そろそろ起きて活動せねばと思い、着替えて外を走ることにする。走るのは昔から好きなのだ。

 

……ただ、大阪はものすごく暑い。こんな暑い日に外を走っている熱中症希望のドMはほとんどいない。あ、高校球児はこんな暑い中で戦っているのか。すごい人生だよなあ。それに引き換え、俺は何のドラマ性もない人生だ……。

 

ああ、気分が萎える。

 

11:00 家事

「……なんでこんなに散らかってんだよ」

 

運動を終え、汗だらだらになる。すっかり目も覚め、落ち着いて部屋を見渡す。2週間掃除をさぼっていたので、部屋が相当に散らかっている。洗濯物も富士山のごとく積もっている。

 

しょうがないので、運動で疲れ切った状態で掃除洗濯を行う。だらだらやっていたので、なかなか進まない。

 

整理してもなんだかどこか散らかっている感じがする。まあ、どうせすぐにまた散らかるんだろうけどね。テキトーでいいや。

 

 

15:00 スポンジケーキ作り

「うわ、失敗だ・・・・・」

 

1年ほど前にオシャレ男子を目指して始めたお菓子作り。ただ、最近はあんまりやっていなかった。だって、オーブン使うと家中が暑くなるんだもの。それに仕事が忙しくて、ゆっくりお菓子作りなんて考えられなかった。結局のところ、お菓子作りなんてものは、時間とお金に余裕があるセレブリティマダムがやるものなんだろうね。

 

まあ、久しぶりになんか作ってみようと、基本のスポンジケーキを作ってみる。

 

……しかし、久しぶりすぎて失敗。

 

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(焦げてるしシボンデますがな。おまけに型から出すとき思いっきり崩れたし)

 

ああ、部屋が暑い!!

 

 

 

17:00 髪を切る

「――まあ、いつも通りだよな」

 

近所にある理髪店で髪を切る。

まあ、周りに見苦しいと思われないように、定期的に髪を元に戻してもらうだけである。


営業マンだけど、おしゃれのセンスはまるでない。最低限の身だしなみを整える、という程度の気持ちである。理容師から「いかがですか?」なんて言われても、「あ、これでいいです」しか言えんがな。

 

散髪代980円。安いけど、ケチっちゃいけないところをケチってしまっているような、そんな軽い自己嫌悪感で店を出る。

 

 

……いつまでもイモ臭さは消えないなあ。

 

 

18:30~ 近所のコメダ珈琲

「……なにも思いつかんぜ」

 

家に戻りボーとしていると、しばらく日記を書いてないことを思い出す。重い腰を上げ、近所のコメダ珈琲に行って日記を書きに行く(家だと集中できないから)。

 

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コーヒーを飲みながら、なんかないかな~と頭をひねるのだが、特段書き残したいこともない。

おまけに隣の席の親子の会話が耳に入って集中できない。なあオヤジさんよ、あんまり自分の子供にバカとかアホとか言うなよ……こっちまで不愉快になるだろうが。

 

 

……ああ、気づけばもう土曜日が終わる。なんだかつまらない独身男の一日だなあ。酒でも飲んで寝よ……。

 

以上、私の土曜日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……って、こんな日記を残して何になるというのだ。

 

 

なんだか鬱屈とした感じ。溜息が混じりすぎである。

 

せっかく日記を書いているんだから、ここは、もっと前向きに記し、自他ともにイケイケなイメージを持たせなくては。

 

 

 

 

というわけでやり直し。

 

 

7:00 起床

「う~ん――ああ、昨日は楽しかったなあ!」

 

昨日、会社の先輩(男)と2人で居酒屋で飲んだんだ。普段あまり話したことがない先輩だったから、いろいろな話を聞くことができてとても有意義な時間だったなあ。昨日の話を思い出して、また楽しくなってきてしまう(笑)来週の月曜にちゃんとお礼を言って、また一緒に飲みに行こう!

 

 

9:30 運動

「やっぱり走るとすがすがしいなあ!」

 

僕は運動を日課にしているんだ。昔から走るのが好きだったんだ。だって、走って体を動かすと気持ちいいだろ?体中の細胞が喜んでいる感じがするし、嫌なこともすっかり汗と一緒に流れる気がするんだ。

あ、あと僕は、運動した後に飲むスポーツドリンクが何よりも大好きなんだ。どんなに上等なワインだって、このスポーツドリンクにはかなわないだろうなあ、なんてね。

 

今日も河川敷を10㎞位走った。走り始めた当初は10㎞はとてもつらかった。でも、今は、最初から最後まですがすがしい気分で走り抜けることができるようになっている。少しずつ成長できているんだよな。また今日もレベルが1つ上がった音が聞こえたよ。

 

 

11:00 家事

「部屋がきれいだと気持ちいいな」

 

運動してシャワーを浴び、軽くなった身体と心のまま、部屋の掃除と洗濯を一気に片付ける。

 

洗濯物を大量に干すと、なんであんなに達成感があるんだろうね。今日もみごとな晴天だ。気持ちいいなあ。ありがとう、お天道さま。

 

 

15:00 スポンジケーキ作り

「やっぱりお菓子作りは楽しいなあ」

 

1年ほど前から始めたお菓子作り。お菓子を作っていると、なんだかすごく心がイキイキしてくるんだ。今日は久しぶりに原点に返ってスポンジケーキを作ってみた。


作ってみると、スポンジケーキの奥深さを改めて感じた。やっぱり、お菓子作りはやめられない。お菓子作りって、僕は科学だと思うんだ。卵の泡立たせ方、砂糖や小麦粉やバターを入れるタイミング、生地の焼成時間――どれをとっても、科学的な裏付けで説明することができる、とても奥深い世界なんだ。もちろん、科学の知識だけじゃなく、経験もすごく大事なんだけどね。

 

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(卵とバターの香りがたまらないんだ)

 

何度も何度も試行錯誤して、腕を上げていくぞ!

 

 

17:00 髪を切る

「これで来週の営業も頑張れそうだ!」

 

営業にとって、身だしなみは何よりも大事なこと。お客様にとっても、さっぱりとした髪型で来る営業マンのほうがいいよね。

髪を切ってくれた美容師さんも、慣れた様子で僕の期待する髪型に整えてくれた。とても丁寧な仕事をしてくれて嬉しかった。またこの人に切ってもらいたいなあ!

 

 

18:30~ 近所のコメダ珈琲

「今日も素敵な一日だったなあ」

 

僕の行きつけのコメダ珈琲に行って日記を書きに行く。この空間にいると、いろんなアイデアが浮かんでくるから不思議。家以上に落ち着ける場所があるって、すごく幸せなことだと思う。

  

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エアコンが程よく効いた店内で、ブレンドコーヒーを飲みながら今日という素晴らしい一日を振り返る。もっともっと書きたいことはあるけど、あんまり長くいるとお店の人にも悪いから、そろそろマイホームに帰ろうかな。美味しいお酒が飲めそうだ!

  

以上、私の土曜日でした!おやすみなさい( ´艸`)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……どう?(苦笑)

 

 

いつか、戻ります

       

 

戻りたくて 戻れない あの道で 幸せだけが歩いている
今の暮らしの中では もう会えない とめどない毎日

                           熊木杏里『夏蝉』より

 

 

月曜日。夕刻。

大阪は心斎橋にある上島珈琲にて、甘い甘い黒糖珈琲を飲みながらまったりと過ごす。

 

――

 

 

数時間前まで東北の片田舎にある実家に帰省していた。

 

 

飛行機で伊丹空港から1時間半ほどでチョメチョメ空港に着いた後、車で約1時間のところに私が生まれ育った故郷がある。

 

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相変わらず過疎化が進んでいる。道を歩いていると、町全体が神隠しにでもあったように誰もいない。聞こえるのは蝉の声と自分の独り言だけである。

 

 

 

金曜日から月曜日の朝までの3泊4日の帰省だった。幸い晴天に恵まれたので、ランニングしたり、自転車や車で町をぐるぐる回ってみたりした。

 

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小学校に立ち寄り、二宮金次郎を発見する。そして、かつて二宮金次郎の伝記で読書感想文を書いたことを思い出す。たしか、

 

「僕も二宮金次郎のようなまじめな農家になりたいです」

 

という(思い付きでいい加減な)ことを書いたのだが、それがクラスで表彰されてしまって焦った記憶がある。


ーーそれが今や大阪で営業マンをしているとは、人生とは何とも予想がつかぬものである。……大阪なんてにぎやかなところ、絶対に住みたくないと思っていたからなあ(大阪の方々が見ていたら深くお詫びします……。でも、大阪の人も東北のド田舎なんて絶対住みたくないでしょ?笑)

 

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(高校。自転車で通学してました)

 

 

――

その後、実家に住んでいた頃はほとんど興味がなかった地元の観光名所を回ってみたりした。

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(レトロ自販機好きにはたまらないドライブイン)

 

 

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(二つの意味で「ケイコク」でしょう。なんつって)

 

 

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(地鶏丼。ちなみに、地元ではそこそこ有名な郷土料理屋らしい。味?……正直……うん……。え、値段?高けーよ!!これが2000円かよ、馬鹿野郎‼︎)

 

 

 

 

意外と満喫できた地元観光でした。

 

――

 

高校時代の部活のコーチに挨拶にも行った。

 

あ、ワタクシこう見えて、高校時代はマリンスポーツで青春を過ごす、スーパー爽やか色黒ボーイだったんですよ。

 

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(まあ、丸坊主の童貞でしたが)

 

 

コーチは会うやいなや、「早く結婚しろ。お前もいい年齢なんだから」だの「今はUターンやIターンとかの説明会してるから、お前も行ってみたらどうだ?都会での営業生活は疲れただろ」だの言ってくる。これらに対し、

 

「いやあ、あはは。まあ、そのうちに(笑)」

 

とお茶に濁したのであった。

 

――

もっと長くいたいと思ったが、火曜日から通常業務なので、月曜日の朝に飛行機で大阪に戻ってきたのであった。

 

以上、帰省の雑多記録である。

 

 

あらためて、日記を書きながら

故郷はいいなあ

と思った。

今の生活と比較すると、時間の流れが1/3くらいにゆっくりと流れているように感じた。今の暮らしは余裕がなさ過ぎるんだろう。どっぷりとサラリーマンやらせてもらってますから(苦笑)

うん、やっぱり故郷はいい。私のようなノロマにはぴったりの空間である。

 

 

 

……でも、まだ戻るわけにはいかないんだよなあ。現実的に考えると、故郷に戻ったって、今の仕事を捨てるほど「やりたい!」と思えることが何一つ思いつかないもんなあ。なんだかんだいって、今の仕事にやりがい感じているしね――。

 

 

今は、

 

定年後に故郷に戻り、余生をゆっくりと過ごす

 

くらいしか、故郷に戻る姿を想像できない。




ーーまあ、幼少期に描いた将来の夢と同様、今の未来予想図なんて、まるでいい加減なものなんだろうけどね。

 

 

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実家に帰らせていただきます……んが

 

 

土曜日……じゃなかった、木曜日。

 

 

 

 

 

今日は会社が休みだった。

午前中はぐだぐだと好きなことをして過ごし、午後から大阪にある梅田駅に向かう。

 

 

 

 

梅田に向かったのは、金曜日に実家に帰省した際に渡すお土産を買うため。阪急百貨店に行ってまいりました。

 

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――阪急百貨店、恐ろしい混み具合であった。人ごみが苦手な私にとって、あのように人がぎゅうぎゅうになっている空間は耐えられない。一人部屋にこもり、積み木で遊んでいるほうがよっぽど気楽である(現在27歳)。

 

 

 

まあ、実家その他に渡す手土産を購入できたので、ヨは満足である。

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――

 

現在、私は大阪に住んでいるの。でも、出身が東北の片田舎のため、なかなか頻度良く帰省することはできないの。……帰るには飛行機を使わなきゃいけないの。うるうる(石原さとみも嫉妬する可愛さ)。

 

 

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まあ、だからこそ、帰れるときは精いっぱい両親や関係者によろこんでもらえる帰省にしたい。もちろん、自分も精いっぱい羽を伸ばしたい所存である。上にあるお土産とともに、明日金曜日の朝、実家に帰らせていただきます。楽しみだーい(わーいわーい)

 

 

 

 

 

……とはいいながら。

 

 

昨日水曜日、仕事で大きな失敗をしてしまった。具体的な内容を記すことはできない(おいおい笑い話になってくれた時に記したい)が、メンタルの弱いに私にとって、連休中もずっと引きずるような失敗だと思われる。

 

連休前に失態をしないように、酒も断ち(一日だけど)、睡眠も十分にとったはずなのに……。

 

 

 

 

 

しにたいしにたいしにたいしにたいしにたい。

 

 

こんな絶望気分で帰省を迎える前夜なのであった。やるせないので日記を書いた次第。

 

 

はああ、なんで仕事で失敗したんだろう。暗い顔で帰る息子を見る両親の気持ちを考えると、先般やるかたない所存である。

 

 

はあああああaaaaaaaa。

 

 

 

 

 

NAKAMINONAINIKKINE。