「まくら」営業、はじめました。

営業職の男です。「まくら」を極めて営業のタツジンになりたいのです。

せまい日本 そんなに急いで どこへ行く

 

 

経験は最良の教師である。ただし、授業料が高すぎる。

トーマス・カーライル

 

 その違反 小さな瞳が 見つめてる

交通安全スローガン 2002年 内閣総理大臣

 

 

 

 

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某日。四国にある某高速道路。

 

 その時の私は、とにかく急いでいた。

 

 

 

「そろそろ2時間になります。休憩しませんか?」

 

カーナビの優しい声に、一瞬サービスエリアに入ろうかとも思った。

 

時計をちらりと見る。16時少し前。アポイントは17時でお願いしている。カーナビが示す目的地到着時刻は、アポイント時間とほぼ同時刻を指し占めている。

 

(休憩したら……間に合わない)

 

取引先に時間変更をお願いするのも気が引ける。面会の約束をいただいているのは、中小企業ながら、一手で会社を営む代表取締役。こんな若輩者に時間変更の依頼をかけられたら

 

「あ、じゃあ、二度と来なくていいよ」

 

と言われる可能性も十分考えられた。

 

――とにかく、その時の私は、急いでいた。……そして、何よりも眠かった。

 

明朝5時からずっと運転→商談→運転→商談→運転→商談→運転(今ココ)を続けていた。アポイントをギュウギュウに詰めていたせいで、休憩はほとんどできずにいた。

 

永遠に思えるほど長く、そして単調な高速道路。

 

(あと、もう少し……。次の商談を終えたら、とりあえずコンビニに車を止めて少し寝よう……)

 

 

 

と思いながら少し急いでいた、その時である。

 

 

 

「はい、そこの車の方、左の車線に移って、車を止めてくださいね!」

 

 

ルームミラーで後ろの車を確認。そして、白いクラウン車から赤い角が出ていることにようやく気が付く。

 

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(フ、フクメン……)

 

覆面パトカーは平時の外観は一般車両と同じ様相をしており、緊急走行開始時や対象者検挙時にのみ赤色灯を露出させサイレンを鳴らすパトカーをいう。パトカーであると気づかれずに不審車両や不審人物への職務質問が出来るので、不審者を取り逃がす割合が低い。正式には取締りに用するものを「交通取締用四輪車(反転警光灯)」、要人警護に用するものを「警護車」、犯罪捜査の用に供するものを捜査車両といい、総称してこの3種を覆面パトカーと呼び単に「覆面」や「覆面車」と略される時もある。

(Wikipediaより引用)

 

 

 

私は呆然としたまま、左車線に移り、路肩に車を止めた。

 

 

 

 

――

 

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「いきなりびっくりさせちゃったね。ごめんなさいね。でも、お兄さん、ちょっとスピード出しすぎだね。お急ぎのところごめんなさい、ちょっと前の車の後部座席に座ってもらえるかな」

 

「は、はあい……」

 

おとなしく座る私。反抗したり交渉して許しを請う人もいると聞くが、そんな気にもならない。ただ声が震え、血の気がどんどん引いて行くのが分かった。 まさに、蛇に睨まれた蛙である。

 

 

「お兄さん、職業は?お仕事中?ちょっと急いでいたのかな。確かにこの道は見晴らしもいいし空いているから、結構スピード出しちゃうんだよね。でもねお兄さん、あそこ見て。見える?うん、速度標識。80kmって書いているよね。お兄さん100㎞以上出しちゃってたからさ、ちょっと停めてもらったんだよね」

 

「は、はい……(頭の中で警察24時の映像がフラッシュバック)」

 

「ごめんね。点数がこんな感じ。あと、ごめんね、ちょっと反則金ということでこれくらい払ってもらう必要があるんだ。忙しいところ申し訳ないけど、期日までに郵便局か銀行に払いに行ってもらえるかな」

 

「は、はい……(点数の重さと、金額の高さに愕然)」

 

「じゃあ、これで終わりだから。気を付けてね」

 

「は、はい……」

 

 

私は、警察に誘導されながら再び運転を再開。しばらくは呆然としまま、80㎞でゆっくりと目的地に向かった。

 

――

 

高速道路を降り、最寄りのコンビニに車を停めた。そして、取引先の社長に遅れる旨を伝えた。不幸中の幸いだったのは、社長が笑って時間変更に応じてくれたことであった。

 

その後、上司に違反の報告をし、総務部に始末書を提出し、郵便局に高い反則金を収めた。

 

上司には

「出張コースの営業のくせに(笑)反則金は?自腹!いくらだった?うわあ、すごい金額だねえ(笑)」


との言葉。人の失態を楽しんでいる様子。……怒鳴られるよりはましだけど。

 

総務部からは

「免停になったら、営業は務まりませんよ!」

との言葉。だが、どこかで人の失態を楽しんでいる様子。(確信)

 


後日、郵便局に反則金を収める。その際、郵便局員のにこやかな表情の裏から、嘲笑の感情をくみ取った(多分、被害妄想)。

 

 

…… まあ、すべて自分が悪いんだし、しょうがない。今後は運転に対し、より一層注意を払う次第である。

 

まあ、口だけでいうのは簡単だ。やはり、ここは二度と違反しないための対策を考える必要がある。

 

 

そして、『3本の矢(死語)』とも思える事故防止策を講じることとした。

 

 

 

① 違反によって生じる負担表を車に貼る

 

スピード違反に限らず、事故によって課される負担はあまりにも大きい。万が一、人を殺めてしまった場合、自分の人生すらも取り返しのつかない状態となってしまう。

 

とりあえず、違反一覧を改めて確認してみる。(興味のある方はどうぞ)

 

交通違反の点数・反則金等の一覧表(その1) - 埼玉県警察

 

 

こうやってあらためて見てみると、いろいろと違反ってあるものなんですね。小さいことだけど、免許持ってないで運転するのが「反則金3000円」なのは知らなかった。

 

まずは、この表を車に貼り付けることにしよう。多少、自分の気持ちを引き締めることができると思われる。

 

 

 

② 赤ちゃんを車に乗せる

 

あくまで仮説だが、営業車を運転する際、次の傾向があるような気がする。すなわち

 

「一人」で運転している方が運転が荒い。逆に、上司を乗せているときは運転が丁寧になっている。

 

ということである。ここに、今後違反しないための重要なヒントが隠されているような気がする。

 

上司を乗せているときに運転が丁寧になるのは、

 

事故を起こすと大変なことになることを強く認識する

 

からでないだろうか。(よく、『お前は運転が下手だ』と言われているしね)。ということは、常に上司が助手席に乗っていると意識することができれば、違反する可能性が下がると思われる。

 

……だが、常に上司のことを考えるのはなかなか気が詰まる。別の同乗者を意識したいところである。

 

 

 

そこで、赤ちゃんである。

 

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多くの場合、成人にとって赤ちゃんは、

 

「守らなければならない存在」

 

である。もちろん、私の場合もそうである。

 

赤ちゃんが助手席にいると思えば、運転だって慎重にならざるを得ないだろう。上司の時とは違う理由だが、結果として運転が丁寧になるような気がする。

 

もちろん、本当の赤ちゃんを車に乗せるわけにはいかない。

 

そこで、赤ちゃんの人形を助手席に乗せるのである。

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ちょっと頭のおかしい人かと思われるかもしれないが、自分なりに考えた違反防止策である。……意外と説得力ありませんか?(どこかの国ではすでに実践していそうなアイデアである)。

 

とりあえず、赤ちゃん人形を探してみます。

 

 

③違反の経験を日記に記す

今回の違反のことを自分の頭の中に深く焼き付けたい。そのためには、記録として残すことが重要と思われる。始末書は書いてもすぐに忘れるが(総務「おいッ」)、日記ならば赤裸々な内容になるので記憶にも残りやすいだろう。

 

そこで、今回、日記に違反の出来事を記した次第である。日記の知られざる効力に期待したい。

 

 

さて、この日記を書き終えた今、私を捕まえた警察官に対する気持ちを、ありのままの心で記したい。

 

 

 

警察官様

いつもお世話になっております。お勤めご苦労様です。
このたびは、私の危なげな運転に対し、ご指導いただきましたこと、心より感謝申し上げます。おかげさまで、大きな事故を起こす前に、自分の運転に対する意識を改めることができました。

これからは同じ過ちを繰り返さぬよう、精進してまいります。

 

それでは、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

焼き芋

 

 

……

 

 

 

……

 

 

 

 

……いや、本当だって(笑)