「まくら」営業、はじめました。

営業職の男です。「まくら」を極めて営業のタツジンになりたいのです。

カゼは天下のまわり物

 

 

私たちはなぜこのけちな伝染病を気にかけるのだろう。もちろん、一回一回の罹患そのものは大したことではない。けれども、一人の人が平均寿命のうちにこの取り立てて悪性でもない病原体に苦しむ期間を合計すれば、およそ五年間にわたって鼻づまり、咳、頭痛、喉の痛みに襲われ、大まかに言って一年間床につく計算になる。

ジェニファー・アッカーマン『AH-CHOO!:The Uncommon Life of Your Common Cold (邦題)かぜの科学 もっとも身近な病の生態』

 

 

私は病いが癒えていく時期を好む。この時期があるからこそ病気もまた悪くないと思えるのだ。

ジョージ・バーナード・ショー

 

 

 

 

 

今週は火曜日から木曜日まで出張であった。

 

――

 

 

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得意先①「いやあ、今は風邪が流行ってますね」

 

「そうですね。一気に気温が下がりましたからね。うちの事務所でも流行ってますよ。ほかの企業さんに行っても同じことおっしゃいますね」

 

得意先①「うちは開発員が僕だけになっちゃって、急な仕事が全部自分に来ちゃってるよ。バカはいつも損をするね(笑)」

 

「何をおっしゃいますか(苦笑)それにしてもお忙しいときにすみません」

 

 

――

 

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得意先②「いやあ、すみません、見苦しい姿で(マスク姿)」

 

「いえいえ――風邪ですか?」

 

得意先②「いや、風邪じゃないんですけど、うちの会社内で風邪がものすごい流行っていて、マスクが必須の状態なんですよ」

 

「それはそれは――」

 

得意先②「工場でも風邪が流行っていて、大変ですよ。ただでさえ人員不足なのに……。だから、開発員も現場に駆り出されているんです」

 

「なんだかお忙しいときにすみません……」

 

得意先②「いやいや、商談という用件があれば現場に行かなくて済みますから、むしろ感謝ですよ(笑)」

 

 

――

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受付嬢「いらっしゃいませ……ゴホゴオオ」

 

「お世話になっております。サツマイモ㈱の焼き芋と申します」

 

受付嬢「お世話になっております。ゴホゲホ――失礼しました」

 

「ええっと、16時に開発のイチゴ大福様とお約束いただいております」

 

受付嬢「承知しました。商談室②にてお待ちください……ブホホホホ」

 

 

商談室に移動して待機。商談内容を頭の中で確認しながら過ごす。

 

 

――10分ほどすると、先ほどの受付嬢が商談室に訪れる。

 

受付嬢「……あの、申し訳ございません。イチゴ大福なんですが、本日は体調不良で急きょ休暇をいただいておりまして。ゴホゲホ」

 

「あ、そうですか。わかりました、本日は失礼いたします」

 

受付嬢「お伝えするのが遅れてしまい、大変申し訳ございません、グフグフ」

 

「いえいえ(それよりも貴女もお帰りになっては……?)」

 

――

 

木曜日。17時半。

 

「これですべて終了!よく頑張りました、ってか」

 

3日間の出張商談を終えた。ここから3時間かけて事務所に帰ることになる。この移動が大変なのである。過ちを犯さぬよう、ゆっくり安全運転で帰ろうと思った。

 

 

 

……と、その時。

 

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「……この感じ。オレもか」

 

 

己のノドに違和感を抱く。風邪との付き合いももう長い。自分がこれから風邪をひきそうだという予兆をつかむことができるようになってきた。

 

(今回はノドか……)

 

諦観、の一言である。

 

事務所にたどり着くころには、すでにノドに違和感が強くなる。営業車を事務所に置いたら、すぐに自宅に帰った。 

 

 

 

――

 

翌日。金曜日。

 

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案の定、風邪を引いてしまった。

 

 

……ちなみに、本当に偶然なのだが、半年ほど前から金曜日を有休にしていた。特段何かしたいことがあったわけではないのだが、会社からの命令で有休をとらなければならなかったのである(社員にちゃんと有休をとらせるのが目的とのこと)。

 

 

というわけで、会社にそこまで迷惑をかけることなく、療養のための休暇を取ることができたのであった。

 

 

 

朝起きて、まずは風邪の症状を把握してみる。

 

【症状】

①のどの痛み

②鼻水、鼻づまり。

③若干の倦怠感とのどの渇き(昨晩に服用した風邪薬の影響?)

 

発熱無し、寒気無し、吐き気無し、腹痛も下痢も無し。

 

 

……まあ、大した風邪ではなさそうだ。でも、ひき始めこそ大事、ここでちゃんと療養すればすぐに治るし、放っておくと一気に悪化するものである。

 

 

 

かぜの科学:もっとも身近な病の生態 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

かぜの科学:もっとも身近な病の生態 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

 

 

昔読んだ『かぜの科学』という本。

 

久しぶりに本棚から引っ張り出してベッドの上で読む。風邪をひきながら風邪の本を読むという、何とも贅沢なひと時よ。内容はいたってまじめなものだが、文章の面白さにぐいぐい引き込まれる。

 

 

以下、些細ながら備忘録。

 

・唾液を通して感染を起こすのはほかの経路の8000倍という量のウイルス。大半の風邪ウイルスの場合、鼻と眼が侵入口となる。(鼻をほじると風邪ひきまっせ)

 

小さな子供は風邪ウイルスを培養しやすい。よって小さな子供は風邪をひきやすい。さらに、小さな子供を身近に持つ家族も風邪をひきやすい。(パパママは大変だ)

 

・風邪の諸症状はウイルスの破壊的影響ではなく、ウイルスに対する身体反応の結果。換言すれば、風邪は私たち自身がつくり出していることになる。体細胞がサイトカインと呼ばれる化学物質の複雑な混合物を放出することに尽きる。

 

ウイルス→体が感知→体細胞がサイトカインを放出→体中にサイトカイン→免疫反応を活性化→白血球による病原体攻撃、咳、鼻水、痛みなどの体の防御作用(適応免疫反応)

 

・風邪をひきにくい人というのは、風邪をひかないのではなく、ウイルスに対しての防御反応が小さい人。ある意味で「風邪をひきにくい=風邪に対する免疫系が弱い」。免疫系が過剰に働く人ほど、「風邪をひきやすい(風邪症状がでやすい)人」ということになる。

 

 


〇風邪を治しやすくする方法

・風邪に効くと実証された方法はほとんど存在しない。ビタミンCもハーブもニンニクも、具体的な効果は証明されていない。


・筆者は、最も効果的な方法として「友人や家族の愛情に満ちた看病、医師の共感」をあげている。

→副作用もなく、風邪の期間が一日短くなるという研究も。

 

〇最後に

風邪は決して悪ではない。風邪をひいている間、ほかのウイルスに感染する可能性は著しく下がる。また、疲れた体に(半ば力づくで)休息を与えることができる。

 

――

 

……風邪とは何とも不思議なものよ。風邪について興味を示すと、鼻詰まりや咳も愛おしいものに感じてしまうから不思議である。――なんて、熱めに淹れたお茶を飲みつつ、この日記を記した土曜日なのでした。日記が書ける余裕があるんだから、そのうち治るでしょう(笑)

 

 

 

皆様も体調にはくれぐれもお気を付けて。鼻は極力ほじっちゃだめよ?……特に小さなお子さんがいる方々はね。