「まくら」営業、はじめました。

営業職の男です。「まくら」を極めて営業のタツジンになりたいのです。

真夏の夜の

 

 

とある夜。

 

「ずっと――」

 

「……」

 

「気づいていないかもしれないけどね。ヤキイモ君はそういうとこ、全然わかってなさそうだからね。でも、なんとなく、わかっているような気がしたけど」

 

 

どう答えたらいいのか、わからなかった。だから、はぐらかした。

 

 

「……うーん(笑)でも、みんなにそんな感じだからね、君はいつも」

 

「そんなこと――ないでしょ」

 

「あるよ。それに、君は、同じクラスだったらマドンナで、俺は、クラスの端っこにいるネクラなやつだしね。でも、クラスの陰にいるやつってのは、意外と細かいとこまで人のこと見てるんだぜ。君と出会ってから、君が何回メガネをかけて出社したのかも、しっかりカウントしているくらいだからね」

 

「……キモいから(笑)」

 

 

「――勝手に妄想した時はあったよ、まさかってね。でも、すぐに『妄想妄想!』って自分に言い聞かせてたよ。それが正しい、って思ってたし、今も思ってるけど」

 

 

「……そうかもね。そうだと思う。私、みんなにそんな感じだしね(笑)」

 

「……、……まあ、わかってると思うけど、俺には今、アミノさんが」

 

「うん。わかってるって。だから別にそういう意味じゃないんだって。――だから、まあ、アミノちゃんと幸せになってね、ってこと!それが言いたかったの」

 

「……うん」

 

「もう、終わり。この話。ところで、仕事の調子、どう?」

 

彼女は、話を切り替えようとしていた。しかし、私はもう少し話したかった。

 

 

「……もうすぐ、結婚するんでしょ?いまさらこんなこと言う必要なかったでしょうが。かっこよくて背が高くて高年収な人みたいだし、君のような才色兼備な人にはぴったりだ。俺なんか足元にも及ばない――迷うところじゃないよ」

 

「幸せだよ。もちろん」

 

「だったら」

 

「やっぱり何も言わなきゃよかった」

 

「……そういうなよ、こういう時に気の利いたことなんて言えるか。経験不足で申し訳ないが」

 

「ヤキイモ君だったら嫌味一つ言ってくれるんじゃないの?いつもだったら(笑)」

 

「それが嫌味だよ」

 

「――また、今までみたいに、気楽にどこか食べにいこうよ。ああ、なんか焼き肉食べたいね」

 

「ああ、いいね」

 

「ショウガさんとか誘って3人で行こうよ。ショウガさん、嫌がりそうだけど(笑)」

 

「困った時のショウガさんだね。――まあ、声かけるよ。また近いうちに」

 

「じゃあ、またね」

 

 

「うん。また。妄想だけ楽しませてもらうよ。君と一緒に楽しむ日常をさあ」

 

「それはアミノちゃんに失礼だからやめて!絶対だめだから。キモいから」

 

「……冗談に決まってんだろ」

 

「うん」

 

 

――

 

 

 

8月5日。

 

大阪の淀川で花火大会。

 

周りには浴衣姿のカップルや友達や家族連れの連中がずらり。私?もちろん、一人である。

 一人で観る花火は、無駄に頭を騒がせる。

 

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花火を見ながらひとり妄想、余計に寂しさが増す。

 

 

 

お盆までもう少し、あと少しだけ頑張ろう。ブログよ、戯言に付き合ってくれてありがとう。こんな日記、二度と書きませんm(_ _)m