つわりの救世主は 短命
夕食。
妻「ボリボリぼり」
「・・・」
妻「シャクシャクシャクシャク。ボリボリ--なに?」
「いや、本当に漬物好きだなあ、って思って」
妻「別に好きなわけじゃないよ。でもね、漬物食べてると落ち着くって言うか、口の中がさっぱりして楽なの」
「ふーん。漬物なんて、今まで全然食べてなかったのにね」
現在、妊娠15週目に入ったところで、妻はつわり真っ盛り。食欲がでないタイプのつわりである。妻は痩せ型なので、食欲が無いと、なんだか心配になるくらいげっそりして見える。妻自身も痩せすぎるのを気にしているのか、何も食べられ無いときは頑張ってゼリーなどで栄養補給を行っている。
そんな妻だが、ここ1週間、漬物にはまっている。特に気に入っているのが、近所の生協で売っているキュウリの漬物(2本入り)198円。買い物係の私がコイツを買ってきて、一口サイズに切って容器に入れておく。その日にパックに入れておいた分が、翌日か翌々日には無くなっている。そのため、ほぼ毎日キュウリを買いに行っては、切って冷蔵庫に補給しているのである。
このキュウリの漬物は消費期限が短く、2~3日くらいしかない。そのため、買いだめもできないのが少しめんどくさい。他の少し長い漬物を買ってても、妻の口に合わないらしく、あまり食べなかった。
(全く、もっと保存のきくものにハマっておくれよ・・・・・・)
とか思ってないよ?もちろん、愛する妻のためだもーん、なんでもするよ!いえーい!!
「そういえばさ、うちのお袋は、つわりの時よくハッサクを食べていたらしいのよ」
妻「うん。ボリボリ」
「ちなみに、俺もハッサク好きなのよ。お袋曰く、『妊娠中、ハッサクよく食べてたからお前もハッサク好きなんだ』って言う、謎の説を言うわけよ。この説で言うと、うちの子はキュウリ好きになるのかね」
妻「何それ(笑)まあでも、キュウリは確かにすごい食べてるね」
「20本くらい食べてんじゃないの。こりゃカッパみたいな子だなあ」
妻「いや、キュウリもブームみたいなものじゃない?。それで言ったら、梅干し菓子の方が沢山食べてるよ」
「梅干し菓子?ああ、あのすごい酸っぱいヤツか。前に大量に買ってきたな」
(これ。梅干しを固めたヤツ。調べたらつわりの妊婦に人気らしく、試しに買って妻に与えてみたら、気に入って食べていた。)
妻「つわりが始まったときに沢山買ってきてもらったじゃない。もう1か月くらい、毎日食べてるよ。もうすぐ無くなりそうだけど」
「そういや大量に買ったなあ。これ、あんまり売ってないのよね。探すの大変なんだよ。ネットだと10箱くらい買わなきゃいけないから食べきれないしね」
妻「そうだね。さすがにそんなにはいらないかな」
「うーん。まあ、また探してみるけど」
妻「さっきの説だと、梅干しばっかり食べてるから梅干し好きな子になるんじゃない?笑」
「キュウリに梅干し・・・梅きゅう好きか。こりゃ酒飲みが産まれてきそうだな」
妻「何それ。--あ、キュウリ無くなった。また明日買ってきてね」
「・・・もう無くなったの?もっと大事に味わって食べなさいよ。それか、買いだめしてもいいでしょ?」
妻「買いだめ--消費期限短いのに・・・?うん、別にいいけど・・・(チラ)」
「・・いいよ、また明日、1袋だけ買ってくるよ」
つわりで辛いはずなのに私の罪悪感を突いてくる妻は、実は元気なんかじゃないか?と思う時もあるが・・・そうじゃないんでしょうね。きっと。
何にしても、漬物に梅干し、伝統的な日本の食べ物に守られている我が家の食卓である。(つわりが過ぎたら・・・この救世主たちにはしばらく会わなくなるのかな?)