セブンイレブンCMのナゾ
先週。
朝、ぼんやりとテレビをみながら朝食を食べていると、
セブンイレブンのCMがながれる。
「あら、すごい」
CMを見て反射的に微笑む。それは、CMの内容ではない。
CM流れたとき、時刻がちょうど7時11分に切り替わったから
である。
「偶然なのかしら?それとも、広告上の戦略?ーーまあ、どちらでもいいかあ」
と、そのときは特に気にも留めなかった。ただ、面白いことにきづいたなあと思っただけである。
ーー
火曜日の朝。
「あれ!?まただ」
この前と同じように朝食を食べながらテレビを見ていると、再び7時11分にセブンイレブンのCMが流れる。
現代っ子の私は、すぐにスマホを手に取り調べてみる。おそらく、すぐに答えにたどり着けると思った。いかにもネットで取り上げられそうなネタではないか。
セブンイレブン CM 7時11分
「……あれ?」
セブンイレブン CM 流れる時間
「……おかしいなあ」
「だめか」
どう検索してみても、期待するようなページにたどり着けない。
「もしかして・・・・・・大発見? 」
7時11分、セブンイレブンのCMが必ず流れる
ちょっと待てよ、私が観ていたのは読売テレビである(関西限定の「す・またん」)。では、もっと正確に言うとこういうことになるだろう。
7時11分、読売テレビでは、セブンイレブンのCMが必ず流れる
インターネットで調べれば、大体のことがわかると信じられているこの時代、ずいぶんと身近なところで大発見があったわけである。何がGoogle先生だ。まだまだ人間様には足元にも及ばないではないか。もっと勉強しときなさいってね(えへらえへら)。
ーー
水曜日。7時。
私はテレビをじっくり観る。内容は全く入ってない。それよりも、私が見つけた発見を実証するワクワク感で頭がいっぱい。
7時10分。
テレビ「要するにですね、福田次官は退職金を5千万円もらえるわけなんですよね」
(それよりもはやくCMに行かないと!間に合わないから!)
テレビ「女性記者がセクハラを受けたかどうかよりも、本来国会で議論すべき議題からずれていることを考えるべきですね」
(どうでもいいからCMに行きなさいよ)
「(コメンテーター)野党は野党でずれてるんですよね。国民の関心はそこじゃないってことわかってるくせに、自民党批判ばかりに意識がいってる感じがする」
(そうだよ、俺の関心はCM・・・・・・あ)
その時、テレビ左上の時刻は7時12分となった。テレビでは引き続き新聞解説を続けている。
(おかしいなああ。間違いなはずだったんだけどなあ・・・・・・)
大変残念なことではあるが、どうやら、「7時11分、読売テレビでは、セブンイレブンのCMが必ず流れる」という私の発見は間違っていたようである。
・・・・・・で、でも、じゃあ、冒頭に述べた2つの実体験はなんだったの?7時11分にセブンイレブンのCMが「偶然」流れていたってこと?そんなことあります〜?セブンイレブンのことだから、何か仕掛けている気がするんだよなああ〜。
真実を知る方、いらっしゃれば是非ご教授ください。私の中で結論はまだ出ていません・・・・・・・。
やっぱり閉店ですか・・・・・・
日曜日。
「ーーえ、閉店?」
「そうなんです」
「あ、そうなんですか・・・・・・。いや、なんだかすごく残念です」
マッサージされながらの会話。肩のコリを集中的にほぐしてもらいながら、快感とショックを同時に感じる。
「家から近いし、皆さんお上手だから本当にありがたかったんですけどね」
「そう言っていただけるとありがたいです。こちらもつい先日聞かされたばかりで・・・・・・・。あ、でも、一時閉店なんですよ。また夏に再開予定ですので、そうなったらまた来てください」
「それまでは、皆さん何をされるんですか?」
「技術向上のために研修を受けます。でも、お給料が出ないので、そこは別にアルバイトをすることになりますね。関連会社があるので、そこで働きながら研修を受ける感じです」
「そうですか・・・・・・それはお疲れ様です。再開したらまた来ます」
「ありがとうございます」
「・・・・・・ちなみに、いつまで営業予定ですか?」
「4月いっぱいでとりあえず終了になります。ですので、あと1回くらい来てくれたら嬉しいです!まだまだだいぶ凝ってますからね。今日も鋼の体みたいでしたよ」
「あはは(その表現は正しいのか?)・・・・・でも、すごい残念です。本当に」
「また夏から来てください、それまでに腕あげてますから!・・・・・・はい、以上で60分になります」
いつか日記でも書いた気がするが、4月から60分コースを1000円値上げしたマッサージ店。どうやら、経営者の意向で4月いっぱいで閉店するらしかった。個人的には大変お気に入りのお店なので、心の底から残念である。なんで閉店なんだよ!(まあ、値上げの影響・・・・・・なのかな)。
従業員の方々は環境が変わって大変だろう。ともかく、夏の再開を心より待ちたいところである。
4月は色々と環境が変わる。慣れるまでは無理のないように頑張ろう。皆さんも、あまり無理せず頑張りましょう。
でも、マッサージ店閉店は久し振りにショックな出来事だったなあ・・・・・・。(実に平和な人生である)。
iPadを買いました。
少し前まで使っていたパソコンが壊れた。
2014年9月に購入したノートパソコン。確か、4万円行かないくらいの安価なものだった。
ある時からキーボードが使えなくなったり、変な線が画面にウヨウヨするようになった。バッテリーもだいぶ消耗していた。
なんとなく、そろそろ変え替え時かなあ、と思っていた時、ネットのニュースで新しいiPadが発売されることを知る。
だから、勢いで買っちゃいました、iPad(第6世代らしいです。細かいことは正直よくわかりません。)
この日記もiPadで書いてみる。
動きはとても滑らか。前のノートパソコンは、起動してから日記が書けるまでに10分以上かかっていたからね。それに、とても軽い。持ち運びも非常に便利である。これならどこでも日記を書くことができるだろう。日記の更新頻度も増えるに違いない。
あと、Amazonの会員になっていたおかげで、映画やTVドラマもiPadで楽しみ放題である。もう、ツタヤに行ってDVDを借りるのが馬鹿らしくなってきた。これからは返却期間や延滞料金に頭を悩ませることもなくなるだろう。早速、『ドラえもんのび太のアニマル惑星』をiPadで鑑賞しましたよ。もう、大満足!懐かしかった〜。
さらに、キンドルのおかげで、様々な雑誌や本が読み放題である。今までは本の出費も馬鹿にならなかったけど、iPadのおかげで節約ができる。さらに部屋のスペースも広がって一石二鳥である。とりあえず、買うほどのこともなかった雑誌を数冊読んでます。暇つぶしに最適です!
iPadのおかげで、これから先しばらくは娯楽に事欠かなそうだ。それに、使い方次第で私の生活ももっともっと快適になることだろう。仕事でも活用できるかもしれないから、活用法をもっと勉強しないと。いずれにしても、これはいい買い物だったと本当に思う。
一方で、なんだか虚しさも感じてしまう。この長方形の機械を使いこなせば使いこなすほど、なんだかつまらない人間になって行くような感じがしてしまう。結局のところ、みんなが楽しんでいるものを楽しんでいるだけなんだよね。巣の中でピーチクパーチクしながら娯楽をつついている気分である。
使いようによっては、とても便利な道具なんだと思う。それは否定しない。でも、あまり依存しすぎず、良い距離感を保ちながら使っていきたい。もう手放せません!なんて言ったら、それはちょっとね笑
・・・・・・ほらみろ、日記の内容もいつも以上につまらないではないか。これもiPadの影響か?気をつけよう。
1000円の重み
今、手元に
使うのをためらう理由が一切ない1000円札
があったならーーあなたは何をするだろう?色々な答えが出てきそうな問いである。
小学2年生だったら、いつもは1個だけの玩具付き菓子を5個買うのかもしれない。
SF好きの本の虫だったら、少し厚めの文庫本を1冊買うんだろうか。
酒好きだったら、迷わずにせんべろツアーを開始するに違いない。
お茶が好きなご婦人であれば、お好きな玉露を少しだけ買って、家でまったりと楽しむことだろう。
ボサボサ頭のあなたは、早急に1000円カットに行った方がよろしい。
大きなことはできないけれど、考えようによっては、なにかのきっかけになるかもしれない1000円の使い方。あなたはどうでしょう?
そうですね、今の私の場合は・・・・・・
ーー
3月某日。
従業員「今日はありがとうございました。以上となります」
「ふぁああ、ありがとうございました。お陰で肩こりが楽になったような気がします」
従業員「それは良かったです!あ、ところで」
「?」
従業員「実はーーすみません、4月1日から値上げになりまして・・・・・・」
「値上げ?あ、そうなんですか」
従業員「もちろん、値上げはいたしますが、その分、メニューが増えますので、よりお客様のご意向に沿ったサービスを行うことができます。ですので、引き続きご利用のほど、お願いいたします」
「わかりました。まあ、今までがすごく安かったですからね。わかりました」
従業員「ありがとうございます。今日はありがとうございました」
月に1回か2回訪れるマッサージ店。値段の安さと安定の施術、そして何より家から近いこともあり、非常に愛用していた。
そのマッサージ店が4月1日より値上げになるとのこと。その値上げ幅は、なんと
1000円
である。(この流れだったらそうでしょうね)
まあ、お世辞でもなんでもなく、今までがかなり破格の価格設定だった。元の具体的な価格を記すのは避けるが、まあ、激安マッサージと銘打っているのがおおよそ3000円前後である中、1000円の値上げによってようやくその価格に沿ったものになった、とだけ記しておこう(ほぼ言ってますね)。
しかし、正直なところ、いかに好景気といえど、よくいきなり1000円も値上げできたなあ、とは思った。
私も営業の端くれ、商品の値上げをすることもある。その時は、
頑として値上げを行うという強い気持ち
と、
お客との関係が切れてしまわないよう非常に慎重な対応
を心がける。(途中で相手の気迫に押されて値上げ幅を変えたり、関係が切れそうになって大慌てすることもしばしばである。実にストレスフル。本当に、値上げって大っ嫌い)
そんな私から見て、元の価格から見ても1000円の値上げはかなり強気な態度であるように感じる。
でもまあ、それだけお客も安定して入っているんだろうな、とも思う。実質、私が気まぐれにその日に予約しようと思っても、全て埋まっていることも珍しくない人気店である。多少お客が減っても、客単価の上昇で十分に埋め合わせられるのかもしれない。
ともかく、今回の4月1日からの値上げでようやく市場価格に沿った価格設定になったこのマッサージ店、はてさて、今後お客の入りはどうなるのだろうか。個人的には非常に興味を持っていた。
ーー
4月2日。月曜日。
仕事の昼休みに上述のマッサージ店のHPを見てみる。前日のフルマラソンの影響で、足に疲れがたまっていたため、マッサージを受けたくなったのである。
「あ、今日空いてる」
このマッサージ店は、HPで空いている時間帯を確認し、そこから希望の時間帯を選択するシステムである。
いつもならば当日予約はほぼ不可能だったのだが、この日はほぼ終日空いている状態。
「というか、これって・・・・・・」
他の日の空き状況も見ている。ある意味で恐ろしい状況が画面に現れる。それは
ほぼ毎日、ほとんどの時間空きがある状態
となっていたのである。これはつまり、ほぼ空き無しだった4月以前とはまるっきり反対の状態であることを意味する。
「・・・・・・まじ?こんなに変わるものなの?」
もちろん、値上げの影響で客が減ることなど想定の範囲内だろう。だが、正直ここまで極端に空きが生じることになるとは、第三者の私から見てかなり驚きであった。そして、ふと大学の経済学入門の授業で習った「需要と供給のバランス」の考え方を思い出した。単純だが、この状況を説明する上で実に明快な見解であると思わざるを得ない。つまり、
価格が安いときは客が相応(めちゃめちゃ)に多かった。価格が高くなったことで相応(めちゃめちゃ)に客が減った。
ということであろう。当たり前なんだけど、ある意味で恐ろしい事実である。
私はマッサージ受けたさもさることながら、値上げによって生じたマッサージ店の変化を体感したく、会社終わりに行ける時間帯に予約を申し込んだ(ろくでもない趣味である)。
ーー
会社終わり、マッサージ店へ直行。
お店には私以外にもう一人先客いたが、それ以外の施術ベッドは空いていた。
お店に悪いので細かい描写は避ける。ただ、いつもならば、前の客の影響で施術時間が数分〜十分程度遅れることは当たり前だった。また、マッサージ中も予約のための電話で施術が中断されることもしばしばであった。だが、この日は電話は1度も鳴らない。時間通りにマッサージは始まり、時間通りにマッサージは終了したのであった。
「ありがとうございます。足の疲れと肩の疲れが楽になりました」
従業員「ありがとうございます。そういってもらえると嬉しいです!肩は本当に凝ってましたね笑」
心なしか、従業員の対応にはいつもよりも余裕があるような気がした。お客が少ない分、一人一人のお客に費やせるエネルギーが多くなっていたのかもしれない。無論、客側としてはその方が嬉しい。
値上げによる影響を直接従業員の方に聞いてみたかったが、それはいくらなんでも不躾かと思い、この日は控えることにした。
ーー
お店を出た帰り道、マッサージ店のことを改めて考えてみる。
2000円→3000円
と言われれば、大幅な値上げのように感じる。実際、大きな値上げ幅である。しかし、この店の施術が
もともと3000円
と言われたらどうだろうか?
初見であれば、別にそこまで違和感をもたないように思う。むしろ、今までいくつか行ってきた同価格帯のマッサージ店よりも質の高い店だと思うので、むしろお得!と思うかもしれない。
しかし、おそらく今までは
2000円ならば利用していた客
が中心だったと思われるため、それまでの客が大幅に減っても全くおかしくない。でもまあ、実力もサービスも3000円の価格でも満足いくお店だと思うので、客一人の対応が向上するに伴い、客は徐々に増えていくだろう。しばらくは値上げの影響で大変な思いをするかもしれないが、今が踏ん張りどきと思って頑張ってほしい(何様)。
とりあえず、もう少し、この店に通ってみたいと思う今日この頃であった。お気に入りのマッサージ店の応援、そして己の好奇心を満たす目的ーーこんな1000円の使い道、どうでしょう? (よく考えたら3000円使ってる?あれ?タイトルとかみあわない?)
・・・・・・知らんがなっ、てね笑
春は苦手なの(第8回淀川なにわマラソン)
最近はもやもやな毎日であった。
会社に行きたくない、と思う朝が多かった。
商談に行くのが少しだるく、内勤時間がいつもより多かった。
走りたくない、と思う日が続いた。
日記を書くのがめんどくさい、と思い、この日記を開いては閉じることを繰り返した。
明確な理由はわからないけど……
春という時節柄、気温変化や環境変化が激しくて、メンタルのバランスを少し崩したのかもしれない。(総務部からは『少しでも不調を感じたら、健康支援室をご利用ください!』という全社員送信メールがよく届いていた。……そこまでじゃないけどね)
とりあえず、普段当たり前のようにやっていたことをやらず、ぼんやりと過ごしていた。土日はろくに外出もせず、DVDばっかり観てたっけ。(安藤サクラに恋してました)。
どうでもいいですが、つらいときは、街中を歩き回る就活生を見て元気をもらってます。
彼ら彼女らは、自分の次の居場所を見つけるために着慣れぬリクルートスーツを着て右へ左へ必死に活動しているのですからね。気温変化も環境変化もイイワケにしている場合ではないんですから。売り手市場と言われる今だって、おそらく、多くの学生は苦労をしているでしょうしね。
そんな姿に元気をもらう社会人、あんまり理想的ではない。それに、そんな社会人がいるなんて、私が就活生だったころは想像もできなかったことだろう。
――
さて、陰気くさい冒頭でしたが、本日、マラソン大会に参加してきました!その名も
です。(ややこしや)
開催地:大阪府 淀川沿い
開催日:2018年4月1日
元々ハーフマラソンの大会だったようだが、今年からフルマラソンも大会種目になったようであった。フルマラソンの場合、ハーフマラソンを2周するようなコースだった。河川敷ということもあり、平坦な道をひたすら42.195㎞走っていくことになる。
自宅から比較的近い場所で開催されることもあり、参加することにしたのであった。
――
8時50分スタート!――の予定だったが、少々のトラブルでスタート五分前に9時に変更となった。まあ、これもいい思い出である。
さて、9時にスタート。
いつもは長ったらしいマラソン記録を書いているが、今日は体調がすぐれないため、詳細は省略(ここで冒頭のイイワケが活きてくる)。
スタート当初から、なんだかおなかの調子があまりよくなかった。たぶん、朝食を食べ過ぎたからだろう(そば2玉、ご飯2膳、栄養ゼリー1個)。内臓が弱っていたせいか、思ったよりも消化速度が遅く、カラダがいつまでもタプタプ状態だった。正直、その印象が強くて、ずっと内臓からのクレームをなだめているような走りだった。
でも、なんとか無事ゴールできました!
乱れっぱなしの走りながら、一応、自己ベストを20秒更新。これは素直にうれしかった。ただ、走った感想としては、前回の寛平マラソンの方が満足のいく走りだったよなあ。タイムだけでは測れぬのも、フルマラソンの面白みだろうか。
走り終えた後は、疲れがひどくて近くで寝そべってしまった。20分ほど寝て、歩けるくらいに回復したのを確認し、熱気冷めやらぬ会場を後に、家に帰った。
――
家に帰ってからも、体の疲れがひどく、風呂に入ってからは何も食べずに布団の中に潜り込んだ。そして悪寒に震える。感覚としては、風邪のひきはじめに近い体調。
(何やってんだろ、おれ……)
と、気持ちはなるのも致し方がない。
――
夕方になり、体調もだんだんと回復。そこで、この日記を記す。
間違いなく、淀川なにわマラソンは素晴らしいマラソン大会だった。給水所も多いし、沿道の声援にも助けられたし、ボランティアの方々のやさしさにも触れることもできた。
来年もぜひ参加したい!そう思える大会でした。来年出た際は、もっと陽気に、細かく自分の走りを振り返るぜ!
……でも、春だからなあ(苦笑)
些細?なトラウマ
下人は七段ある石段の一番上の段に、洗いざらした紺の襖あおの尻を据えて、右の頬に出来た、大きな面皰(にきび)を気にしながら、ぼんやり、雨のふるのを眺めていた。
自分に愛想の尽きかけた時、自我の委縮した折は鏡を見るほど薬になる事はない。妍醜瞭然(けんしゅうりょうぜん)だ。こんな顔でよくまあ人で候(そうろう)と反りかえって今日まで暮らされたものだと気がつくにきまっている。そこへ気がついた時が人間の生涯中もっともありがたい期節である。自分で自分の馬鹿を承知しているほど尊く見える事はない。
先週の月曜日。
「……うわあ」
鏡の前に立ち、血の気が引く。
顔の一部が赤々と腫れている。ニキビである。特に、鼻ちょうちんが赤く腫れているのがかなり目立つ。昨日までなかったのに、起きたら見事に腫れあがる。
(なんと間抜けな面構えだろうか)
何とか目立たない方法はないかと考えるが、顔の真ん中で堂々としているニキビを消すことは非常に難しい。
(やっぱりあれのせいかなあ……)
ニキビの原因はなんとなく想像がつく。約2週間ほど前に淀川でフルマラソンを走った。その日は大変に天気が良く、日差しも強かった。走り終えた後は顔がすっかり焼け、2,3日後には顔の皮が一部剥けてしまうほどであった。
その後のメンテナンスが足りないために、ニキビができたのだと思われた。考えてみれば、鼻のあたりの日焼けが一番ひどかった。
「もう……会社行きたくないぜ(涙)」
営業という仕事上、肌荒れはツライ。しかも、鼻ちょうちんの大きなニキビである。滑稽に映るか、不快に映るように思われた。
ただ、
ニキビができたので、今日、会社休みます
などとは口が裂けても言えない。というか、言って理解してくれる上司はこの世にいないだろう(私が上司でも認められません)。それに1日や2日でこの大きさのニキビは治らないことを、経験上よく知っている。
ひとまず、花粉症シーズンであることを利用し、社内にいるときはマスクを着用することにした。ただ取引先の前では、マナー上失礼にあたるので、止む無く外す。無論、営業パワーは半減するのであった(情けないことよ)。
得意先に行く前などに、
いちいち肌荒れなんて気にするな、男のくせに。女々しいやつだ
お前の顔なんか誰も観ちゃいないから気にするな
鼻ちょうちんが赤いなんて、むしろかわいいよ
という言葉を自分にかける。しかし、他人のことならば納得するものの、自分のことになるとまるで説得力を感じられない。会社に戻っても、できる限り目立たぬよう目立たぬよう過ごした。もう、生きててすみません、ってな気分である。肌荒れのない周りの同僚が楽しそうに笑っているのを見て、とてもうらやましく思えた。
これではまずい、と、先週の月曜日、会社終わりに皮膚科に行き、飲み薬と塗り薬をもらう。これが良かったようで、数日たつと、顔の肌荒れは大分収まってくれた。皮膚科の先生には感謝である。
ただ、薬の副作用か、精神ダメージの影響か、先週は何もやる気が起きず、会社でも大人しくし、帰ったらボーとした日々を過ごしたのであった。まったく、我ながらなんと気持ちの小さい奴だろうと辟易した、まあ、そんな一週間なのであった。
――それにしても、肌が荒れると高校時代を思い出す。
高校時代は、不規則な生活とジャンクな食事とホルモンバランスの乱れの影響か、肌がとても荒れやすかった。高校生になると、肌荒れが気になって、人前で話したりするのが一気に苦手になった。(中学生時代も人前に出るのは不得手だったけど、、まあ、そこまでじゃなかったかな)。
青春真っ盛りの時期に人と接するのが苦手になったと言うのは、なんとつらかったことだろう。肌荒れに悩む当時の自分を抱きしめたくなる(そして、早急に『イイ皮膚科』に行くことを勧める。家から近い皮膚科でもなければ、通販で売られていた恐ろしいほど高いニキビ薬、じゃなくてね)。
今でも
ニキビ つらい(もしくは『死にたい』)
と検索すると、悲痛の叫びがどんどん出てくる。ニキビって、身近である分、悩みの高低差がかなりあるモノなのかもしれない。(芥川龍之介のせいで、一部の人にとって『若さ』の代名詞のようになっちまいやがるし)
楽しかった高校時代に戻りたい
これは、私にはあまり縁のない感覚である。もちろん楽しいこともたくさんあったのだが、今回のように肌が突然荒れると、昔のつらい気持ちが鮮明に思い出されるからだ。正直、あの時の高校生活を繰り返すのはまっぴらごめんである。
トラウマというには大げさかもしれないが、私の些細な人生の中でいえば、やっぱり高校時代の肌荒れの記憶は「トラウマ」と呼べるものな気がする。少なくとも、社会人になった今でも、高校生の時以上のストレスを感じたことはない、と自信を持って言える。(今の会社がとてもいい会社、ということもあるかもしれませんが)。
ともかく、肌荒れは、己の日々の行いを戒め、何も支障のない日常がいかに満たされているかを再認識させる力があるみたい。たまにできるニキビも、そう思ったら悪いものでもない……いや、やっぱり、できてほしくはないな(笑)
以上、思春期丸出しの高校生が書いたような日記でした。本当はもっと丸出しにして書きたいくらいだけど……まあ、これくらいで。
ぶらっと梅田
土曜日。
朝。軽く走る。先週日曜日のフルマラソン後、久しぶりに走る。まだ膝が少し痛かった。
ランニング後、たまった洗濯物を処理。その後、ぼんやりと昼過ぎまで吉本新喜劇を観る。
新喜劇が終わったころ、ビジネスシューズを買いに梅田へでかける。
今週の火曜日、ビジネスシューズがなくなる事件が生じた。肩凝りがひどかったので、仕事終わりにマッサージ店(60分3000円程度)に立ち寄った時のことである。
施術が終わり、店を出ようと靴を探すが、靴がない。細かい状況を書くとお店に悪いので控えるが、まあ、先に入っていたお客さんが履き間違えてしまったようである。しかし、状況証拠を踏まえ、故意である可能性も考えられた(別のお客さんの持ち物も同時に紛失していたこと、そのお客と連絡が取れない状況になったこと等)。
買ってから1カ月もたってなかったので、なんだかやるせない気持ちになった。いずれにしても、今回の件はお店が保険を利用して靴代を弁償するということで了承した。まあ、私もいつぞや靴を履き間違えたことがある人間なので、それ以上の不満を言えるような人間ではない。(あの時はわざとじゃないよ)
金曜日、なくなった靴の代金を受け取る。そして、土曜日に代わりの靴を買いに行くことになったのであった。
――
店員「ありがとうございましたー」
新しい靴を買い、特に目的もなく梅田をプラプラ。
そして、本屋を発見。
しばらく本屋に行ってなかったなあ、と思い、ふらり立ち寄る。そこはかなり大きな本屋で、各分野の本が新刊旧刊ともにたくさん並んである。なんというか、こういう大きい本屋の雰囲気は本当に大好きである。学生時代は貯金をはたいて、かご一杯に欲しい本を買ったものである(半分くらいはツンドクで終わってしまう残念な学生であるが)。
気づけば2時間が過ぎていた。たくさんの本に囲まれ、自分の世界観が大分狭くなっていたことを感じた。ともかく、もっといろんな本を読んで、幅広い考えのできる人間になりたいものである。
夕方にすきっ腹を埋めるために立ち食いソバを食べる。そのあとにスターバックスに入ってこの日記を記す。
(ネットの受け売りで買ったビジネスシューズと、なんとなく文章が熱かったマラソン本を買ってしまった)
ただの休日備忘録。だが、私の気持ちは満たされてます。最近は引きこもりの休日か、マラソンの休日が多かったけど、こういうブラブラな休日もいいなあと思ったのでした。来週からは新しい靴とともに頑張ろう。