ギザ十な日々

2人の息子と妻との日々を書いています。

電子書籍よりも紙の本の方がメリットが大きいたった1つの理由

 

最近、図書館で本を借りる機会が増えている。元々紙の本メインだったが、電子書籍を生活に取り入れて以来、すっかり紙の本はご無沙汰になっていた。

 

 

10代後半~20代前半 紙の本じゃないと読めません。

20代後半~30歳 電子書籍のメリットに魅了され、紙の本の大半を売る。

30歳~現在 電子書籍メインとしつつ、図書館を利用するようになって以来、紙の本のウエイトが急速に増加。

 

 

紙の本と電子書籍の違いはネット上であふれている。比較サイトは沢山あるが、だいたい以下の感じだろうか。

 

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(細かいところで言えば、「紙の本の匂いが好き」とか、「紙をめくっている感じが好き」等という、個人的嗜好もあるだろうか


私の場合、辞書や図鑑や参考書などを除き、電子書籍の方が圧倒的に便利と思っている。一度電子書籍に慣れてしまうと、紙の本が読みにくくすら感じるところもあった。

 

ーーそれでも、最近、紙の本を再び読んでみて、上記以外の紙の本で無ければ感じられない、ある重要な利点に気づくことになる。ただしそれは、私が「妻と同居していること」が前提条件にある。

 

その重要な利点とは何か、それぞれの場合の夫婦の会話を比較して説明しよう。

 

電子書籍を読んでいる場合

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妻「なにやってんの?」

 

「うん?ああ、本読んでる」

 

妻「あ、そう。あんまりiPadばっかりみてると目悪くなるよ」

 

「まあね・・・それよりもこの本、面白いのよ。昭和38年のオリンピック開催時に起こった事件なんだけどーー」

 

妻「ふーん、わたしよくわかんない、そういうの。あんまり夜更かししちゃダメよ。あたし先に寝るから」

 

「ああ・・・(少しは興味持ちなさいよ)」

 

 

○紙の本を読んでいる場合

妻「(表紙をのぞき込み)それってどんな本なの?」

 

「うーん、まだ読み始めたばかりだけど、昭和38年のオリンピック開催時に起こった事件を題材にした小説だね」

 

妻「へえ、面白そうだね。どんな内容なの?私も読めそう?怖い内容?」

 

「うーん、まあ殺人事件だけど、残酷なシーンとかないし、貴女が読んでも面白いんじゃない?」

 

妻「そうなんだ。読みたくなってきた。イモちゃん、昔は本が好きだったよね。最近あんまり読んでなかったけど」

 

「いや、今までもiPadで本読んでいたんだけど・・・」

 

 

こんな感じである。電子書籍を読む私に対しては冷たい反応で、紙の本の場合は、読む本に興味を示している。会話も紙の本の方が弾みやすい。

 やや大げさに感じられるかもしれないが、妻はたしかにこういう反応の違いをみせる。たまたま一度だけ違いがあったならば気にもとめなかっただろう。しかし、上記のような反応の違いが何度も起こるうちに、ハッとしたわけである。

 

これが私の勝手な思い込みであっては意味が無いので、この反応の違いについて妻に訊いてみる。すると、

 

妻「ああーーまあ、そうね。いわれてみれば。電子書籍だと、正直なにやってんのかよくわかんないし。紙の本だと読書してるんだなあってわかるしね。面白そうな表紙だったり、イモちゃんが夢中に読んでいたら、そりゃ内容を聞いてみたくなるでしょ」

 

とのこと。

 

どうやら、妻にとって、電子書籍を読んでいる私」と、「紙の本を読んでいる私」は下表のようなちがいがあるようだ。

 

     表 妻視点の「電子書籍」と「紙の本」の違い

 

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ポイントは以下2点である。

 

①妻は「読書」という行為を好意的に感じている。

電子書籍の場合、仮に読書をしていても、妻がそれを一目で読書と判断できない。この時、私に対する妻の印象は、ゴシップニュースやいやらしい画像をみているのと変わらない。一方、紙の本の場合、読書をしていることを一瞬で妻に伝えることができる。

 

上の2つを合わせると

 

同じ「読書」でも、紙の本を読まなければ、妻からの好意的な評価は得られにくい

 

という結論になるのである。これは非常に重要な発見である。

 

もはや電子書籍の優位性は揺らがないと思っていた。利便性の点では確かにそうだろう。独り身ならばそれで良かろう。ただし、家庭円満のためには、妻からの評価が何よりも重要である。紙の本の方が妻の評価が上がるというのであれば、紙の本を選ばない理由がない。

これは些末なことと思うだろうか?私はそうは思わない。こういう小さな積み重ねが、何十年後かに大きな差になっているものである。そこら辺の長期的視点を無視し、短期的な合理性ばかりを根拠に我らの紙の本を否定してくる電子書籍派に対しては、もはや失笑を禁じ得ない(寝返り)。

 

しかしまあ、どんなに電子化が進んでも、こういう側面があるから、きっと紙の本は無くならないんだろうなあ、と、思ってみたり。

 

あ、逆に、読んでいることを妻に知られたくない本は電子書籍にすべき、ということであろうか。・・・まあ、そんな本はこの世に存在しないが・・・ね?