これは他人にとっては大したことがないが、当人にとっては大したことである。
できると決断しなさい。方法などは後からみつければいいのだ。
(Determine that the thing can shall be done,and then we shall find the way.)
(Abraham Lincoln)
問題をうまく定義できたら、半分は解決したようなものだ。
(A problem well stated is a problem half solved.)
チャールズ・ケタリング
(Charles Franklin Kettering)
日曜日。
朝8時に起床。炎天下の中軽くランニングし、シャワーを浴びた後に部屋を軽く掃除。そして、ワイシャツにアイロンをかけ、朝食にヨーグルトにはちみつをドバドバかけたものを食べる。
10時頃に落ち着きからぼんやりとワイドショーを観る――が、何度も時計を気にする。
そして、11時。
「――さて、そろそろ行くか」
私は部屋を出て、家から約1時間弱のところにある大阪工業大学に向かった。
別に大阪工業大学が私の母校というわけではない。むしろ、これまで一度も関わりのなかった大学である。ただ、コイツの試験会場になっていたのである。
ご存知、TOEIC(Test of English for International Communication)である。国際的な英語の試験ですね。
別に英語が好きなわけではない。いつかの日記で書いたが、会社から半強制的に英語習得を命じられている。そして、12月に部署全員でTOEICを受験することになっているのである。
なお、そこでの私の達成目標点数は
600点
である。
――正直、600点がどれくらいの難易度なのかもよくわかっていない。就活だと600点は必要、転職だと700~800点あると有効に働く、なんていう話を聞いたこともあるが、信憑性は定かでない。だいたい英検2級くらいの能力、なんてのを聞いたこともあるが、それもよくわからない。
そこで、あらためてちょっと調べてみると、TOEIC公式情報こんな図表を発見。就業状況別点数である。
http://www.iibc-global.org/library/redirect_only/library/toeic_data/toeic/pdf/data/Worldwide.pdf
こうやって見てみると、フルタイム勤務者の場合、
大体550点が平均点
のようだ。となると、600点というは
普通の人より英語が少しできますね
という感じだろうか(※)。結構レベル高いじゃん……。
※ただし、この資料は世界中のTOEIC受験者を基にした統計である。つまり、英語がとっても得意な国と苦手な国がごっちゃになっているわけである。そこで日本だけで調べてみると、どうやら平均点は500点ちょっとくらいみたいです。あしからず。
――ともかく、文句をうだうだ言っている場合ではない。12月の試験で600点以上の点数を取らないと、私のサラリーマン生活は終わるのである(知らんけど)。是が非でも600点をとらなければならない。
そこで、12月の本試験を迎える前に、TOEICの雰囲気をしっかり体感するべく、7月23日に個人で試験を受けに行くことにしたのだった。
余談だが、試験を受けるには受験料がかかる。……いくらかかるかって?驚くなかれ、
受験料5,725円((税込)
である。(高!!)
け、決して手頃な出費ではないが、TOEIC試験をしっかり体感すると思えば、まあ、必要経費であろうか……?
ちなみに、今回の試験は、あくまでTOEIC体感が目的である。そのため、当日を迎えるまで、私は「TOEIC高得点のための勉強」は、何もしていない。私がこの日までにしてきたのは、
・中学英語の文法復習
・通勤中にNHKの英語講座の聞き流し
だけである。ただ、最低限の知識としてTOEIC独自の試験形式について、さっくりとネットで確認はしておいた。……まあ、誰が見ても、十分に対策をうったとは言えないおそまつな状態である。
だったら本屋で模試本を買って家でやればいいじゃん。金がもったいない
試験を受けるんだったら、ちゃんとTOEIC対策本を1冊くらい読み通してから受けないと意味がないだろうが
と思う人もいると思う。――というか、これは試験当日の私の気持ちである。
「2か月前の俺のバカ野郎が。何にも考えずに勝手に試験を申し込みやがって(TOEIC申し込みは2か月前から)。金と時間がもったいねーだろうが。計画性のないふるまいの割を食うのは、いつも将来の自分だ」
とぶつぶつ文句を垂れながら試験当日を迎えたのであった。……ともかく、私は試験会場である大阪工業大学に向かった。
会場にたどり着き、あたりを見渡す。……なんとなく、学生風の若い人が多いように感じた。
(就職活動のためかしら?それとも、留学のため?あ、英文科在学中とか?まぶしい連中だぜ)
別に居心地の悪さを感じたわけではないが、想像していたよりも受験者の年齢層が若いように思ったのであった。
ちなみに、ちょっと調べてみると、TOEIC公式情報こんな図表を発見。年齢別受験割合である。
http://www.iibc-global.org/library/redirect_only/library/toeic_data/toeic/pdf/data/Worldwide.pdf
なんと、30歳以下で76.5%を占めている(その割合、なんと3/4である)。あくまで推論だが、おそらく学生と思われる年齢層が全体の半分近く占めていると思われる。たぶん、この時に私が学生が多い、と感じたのは統計的に間違ってないようである。
余談だが、性別で見てみると、
男性56.5%
女性43.5%
のようだ。まあ、ほぼ半々とみていいんじゃないでしょうか。――なるほど、TOEICとは、
若き男女にとってナウい英語能力指標
と言えそうだ。ちまたにTOEIC高得点をうたった広告がたくさんあるのもうなずける。
(帰り道に梅田駅で発見。つい見入ってしまった)
――
15時。
約2時間の試験が終了。
試験を終えた後、私は真っ先にTOEIC試験を申し込んだ2か月前の自分に感謝したくなった。おかげでTOEICというものがどんなものか分かったからだ。そして、TOEIC600点以上を取るために私が身につけなければならないスキルについても理解することができた。
私が身につけなければならないのは、
・英語を聴く力
・英語を読む力
・英単語の知識
・英文法の知識
・問題形式への慣れ
などのようだ。……まあ、基本的スキルすべてですね(苦笑)
試験を終え、梅田にある本屋へ向かう私。
TOEIC対策のための本を吟味。昨日まであまり近づきたくなかったTOEIC本コーナーが、とても親近感がわく場所となった。少し前までなんとなく毛嫌いしていたTOEICカリスマ講師の本が、実に頼もしく思えた。
たぶん、今回の試験結果はぼろぼろでしょう。まともに「わかった!」という感覚で回答できた問題は、本当にごくわずかでしたから。たぶん300点も取れていないんじゃないでしょうか(少なくとも、300点分確信を持って解いたという自信はない)。
でも、まったく何をしたらいいかわからなかった状況から、やるべきことが見つかったわけである。これは実に大きな一歩である。
――そして、12月までにTOEIC600点、なんだかできる気がしている。いったいどこからそんな自信ががわいてくるのだろうかはわからないが(苦笑)
12月、その日をお楽しみにnee