「まくら」営業、はじめました。

営業職の男です。「まくら」を極めて営業のタツジンになりたいのです。

父の愛したコース(田沢湖マラソン前半)

 

 

走るため、走り出すためには、どんな理由であってもかまわない。少なくとも、そう考える方が心地よい。すなわち、どんな理由であっても、走ることは、人間の内部に隠れていて見えなかったエネルギーの爆発である。そのエネルギーは人によってはとても微弱のように見えながら、間違いなく過剰なものだ。そしてその爆発は、悪いものであるどころか、大変に美しい。それは人間が人間であるということなのだから。

原章二『マラソン100回の知恵』より 

 

 

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ここ最近、会社内で私が

 

マラソン好き

 

ということになっている。

 

 

……いっておくが、別に自分で「マラソンが大好きなんですわー」と言いふらしているわけではない。ただ、お昼の休憩中、一度事務職の先輩と雑談程度にこんな会話をしただけ。

 

先輩「焼いも君は土日は何してんの?」

 

「土日ですか?……特にすることもないんで、走ったりしてますかね」

 

先輩「走ってんの?見かけによらないね(笑)」

 

「別に、そこまで本格的に走ってないですからね」

 

先輩「大会とか出るの?」

 

「そうですね、何回か気まぐれでマラソン大会に出てますかね」

 

先輩「大会って、何km?」

 

「まあ……たまにフルとかですかね。本当に、たまにですよ」

 

先輩「フル!?すごいじゃん」

 

「い、いえ別に全然……、本当に大したことないので……ちゃんとやっている人に失礼なレベルです」

 

先輩「ふーん」

 

 という感じ。だが、こんな会話を会社でたくさんのつながりを持つ人とすると、あっという間に広がってしまうものである。そして、うちの会社の場合、この会話をした人がソレにあたる。

 

 

知らぬうちに、会社であまり話さない人からも

 

「よっ、フルマラソン君」

 

だの

 

「次の大会はいつなの?」

 

だの、

 

「実業団に所属してるんだって?すごいねえ」

 

だの、あたかも体育会系の扱いを受けてしまっているわけである(実物はただのウラナリである)。

 

フルマラソンを大会で走ったといっても、普段は土日にちょこっと走っているだけである。それに、タイムだって、最近かろうじて4時間を切れるようになったレベルである。無論、実業団に所属なんてしているわけもない(誰だそんなこと言ったやつは)。毎日綿密且つコツコツ練習をこなしているベテランランナーからすれば、この程度で「ランナー」を気取られるのは苦笑以外の何物でもない。(嗚呼、恥ずかしや)

 

私自身、別に運動が得意なわけでない。むしろ大の苦手である。苦手な割に、小・中・高・大と、すべて運動部に所属していた。だが、どの部活でもいい結果を残すことはできず、まあ、ほぼすべて補欠要員であった。本当は運動部よりも吹奏楽部に入って音楽をやりたかったのだが、いろいろ事情があって運動部に入らざるを得なかったのである。本当は吹奏楽部に入って、今頃は世界的なトランぺッターになる予定だったのだが(トランペットなめんな、という声が今聞こえました)。

  

 

ただ、運動は苦手だったものの、この年になるまでちょこちょこ走ってはいた。走ることだけは、幼少のころから細い糸を伸ばしたように脈々と受け継がれ、今に至るまで続いている数少ない習慣となっている。だから、今もその習慣に従って走っているだけなのだと思っている。

 

では、なぜ生来の運動嫌いにもかかわらず、私は幼少の頃から走っていたのだろう? 

この疑問については明確な答えがある。それは、父の影響である。

 

 

 

 

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私の父はマラソンが好きだった。40歳中ごろからマラソンをはじめた父は、一気にのめりこんだ。何度もフルマラソンに出場し、時にはホノルルまで走りに行っていた。父の部屋には、これまで参加した大会でつけていたゼッケンが壁にびっしり貼り付けられていた。(60歳を過ぎて走ることをやめてからはすべて外してしまったが。)

 

幼いころ、よく父の早朝ジョギングに家族で付き合っていた。運動嫌いの私にはかなり苦痛だったろうが、走り終えた後のポカリスエット三ツ矢サイダーがおいしかったから、たぶん付き合うことができたんだと思う。

 

 

 

ところで、私が記憶する中で、私自身が初めて走ることに「真剣」に取り組んだのは、今から約20年前のある大会である。それは、秋田県で毎年行われている

 

 

田沢湖マラソン

 

 

である。

 

 

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田沢湖(たざわこ)は、秋田県仙北市にある淡水湖。一級河川雄物川水系に属する。日本で最も深い湖であり、国内で19番目に広い湖沼である。その全域が田沢湖抱返り県立自然公園に指定されており、日本百景にも選ばれている景勝地である。

Wikipediaより

 

日本で最も深い湖である田沢湖。そして、その田沢湖を中心として行われるのが「田沢湖マラソン」である。

 

 

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マラソン好きな父が何度も繰り返し挑んで走ったのが田沢湖マラソンだった。東北の田舎にある我が家にとって、田沢湖マラソンは、近くで行われる数少ないフルマラソン大会だったのである。(それでも、結構離れているんだけどね)

 

この大会、私も何度か母と一緒にペアマラソン(3km)で参加した。この時のことは、おぼろげながら覚えている。当日、早朝から父が運転する車に乗り、会場に向かった。それが当時は大旅行で楽しかった。

 父はフルマラソンを走り、その帰りを待つ間、私と母で3㎞走っていたのである。振り返ってみると、運動嫌いな私が3㎞も走るのはとてもつらかったと思うが、どういうわけか、走り終わった後の豚汁がおいしかったことしか覚えていない。食べ物の記憶の部分はよく覚えている。本当に、食は記憶を保持する重要なツールである。

 

ちなみに、両親の寝室には、ペアマラソンで走った時の写真が今も飾っている。きっと両親にとっても思い出になっているのだろう。

 

 

ーーともかく、田沢湖マラソンは、私にとって初めて本格的に走った経験だし、少なからず、今のランニング趣味に影響を与えていると思っている。

 

 

さて、なぜこんなことをダラダラ書いたのかというと、実は、今年9月17日(日)、そんな大事な思い出の田沢湖マラソンに参加してきたからである。……前置きが実に長いですね(笑)

 

 

田沢湖マラソン、今年で第32回目となる、伝統的なマラソン大会である。そして、私が参加したのは、やっぱりフルマラソン。

 

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(コース)

 

概要

開催日:9月17日(日)10:00~

参加定員:1,600人

参加料:4,500円

制限時間:5時間

 

はじめ20㎞までは街中をぐるぐる回る。その後、田沢湖周辺を1周(約20㎞)してゴールする流れ。

 

 

父が何度も挑戦したこのコースに、私も今年挑戦することになった。田沢湖マラソンが今も続いていることに、心から感謝したい。

 

 

 

……走る理由?まあ、気まぐれですね(笑)

  

 ――

 

前日の土曜日の朝、飛行機で実家に帰省。その日は実家に泊まり、翌日曜日の明朝、車で田沢湖に向かうことにした。実家の両親も応援ということで一緒に向かうこととなった。

 

 

私のマラソンの原点である田沢湖マラソン――前置きが長くなりすぎたので、内容は後半に続く。

 

 

 

 

未来は役員と僕らの手の中

 

 

 

運命は我々の行為の半分を支配し、他の半分を我々自身にゆだねる。

マキャベリ

 

 

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この夏のある時期、会社で恒例の「異動」が発表された。

 

 

会社または組織の中において、担当する職務または役職、勤務地が変わること。『人事異動』とも呼ばれる。

例えば『総合職』として採用された場合、従事する職務や勤務地を特に限定しない包括的な雇用契約が結ばれていることが一般的。職務や勤務地を明確に限定した雇用契約でない限り、会社は原則として自由に人事異動を命じることができる。

コトバンク『異動』より

 

 

このような書き方をすると、私自身が異動になったようであるが、私は異動していない(してないのかーい)。ただ、普段、私の日常にかかわっていた人の多くが異動となった。そのため、私が変わらなくても環境の変化が大きかったのである。

 

さて、異動する人たちを見送る側になったせいか、観察とまでは言わないまでも、異動するたちのふるまいを意識して見ていたような気がする。

 

 

 

彼ら彼女らの反応は、実に個性が反映されているように感じる。まあ、当人からすれば、大きな変化だろうから、人間性が自然と現れるのも当然といえば当然なのかもしれない。

 

以下、あくまで私が感じた印象を記してみたい。別に何か学術的にのっとって書いたものでもない、単なる私の偏見の羅列である点、ご留意を。

 

 

〇異動を喜んでいるように見えるもの

 

 

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このタイプの反応を示した人たちが一番多かった気がする。振り返ってみると、若い人が多かったような。あとは、今の環境に対する不満を述べている人が中心だったような(笑)

 

公然と喜びを口にだすものもいれば、表情や声色で感じるものもいた。関係者に電話をかけまくり、異動に対する喜びの感情を共有したがる。送別会でも、次の勤務地の話や決意表明を比較的ポジティブな口調で語っていた。

このタイプは、異動に必要な引継ぎ作業を実に素早くこなしていた。そして、「この日までに引継ぎ作業を終わらせ、次の勤務地に着任します」という意思が強く感じられた。それが後任者をシッカリ思った行動であったかは別で、とにかく決まった期日で終わらせることを最優先にしていたように思う(それが中途半端な状態であれ)。新天地に早くいきたいからだろうか?(それとも今の場所から早く去りたいからだろうか?)。

 

別に嫌味を言いたいわけではなく、当人の見立てに反し、この方々は転勤先での困難が多くなるような印象を受けた。普段よく話す同僚がこの態度を示すと、少し不安になってしまった。なんでだろ?

 

まあ、本人の希望通り、うまくいってくれることを願うが。

 

 

〇不安を抱くもの

 

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 このタイプの反応を示す人は、どちらかというとベテランであまり転勤をしてこなかった人が多かったように思う。

 

この方々は、新天地に移るための動きが鈍い。引継ぎ作業もじっくりやっている。後任者からすればありがたいだろうが、当の本人の行く末をどこまでまじめに考えているのだろう、と老婆心ながら思った。新天地の話題もよくするのだが、内容はところどころで不安を感じさせるものが多かった(本人はポジティブ、もしくはひょうきんに話しているつもりでも)。

 

「まあ、この人なら何とかなるんだろう」と思う人もいれば、「この人、病気になるんじゃないかしら……」と、こちらまで心配になる人もいた。どちらかというと後者が多かったかしら(笑)

 

困ったことに、このタイプが、私に懇意に接してくれた人や、今後深くかかわりそうな人が多いのであった(どういう意味だろう)。

 

 

〇淡々としているもの

 

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異動に対してどう思っているのか、よく見えない人。新天地の話題もあまりせず、淡々と引継ぎ作業をこなす。次の場所でも頑張ってください!なんて言葉をかけても、少し笑うか、少し愚痴や不安をこぼす。まあ、いつもと同じ様子の人。送別会では、形式的な挨拶をこなし、感情を表にあまり出さないように済ませていた(ように見えた)。

この方々は、別にベテランばかりだったわけではない。若手の人でも、こういう態度を示す人は何人かいた。

 

まあ、こういう書き方をすると察しもつくだろうが、異動に対して淡々としているように見える(外部に見せる)人というのは、不安な未来を想像できなかった。もちろん、本人の中では複雑な心境を秘めているのかもしれないが。

 

いずれにしても、この人だったら、たぶん新しい場所でも今のように淡々と仕事をこなしていくんだろうな、と感じたのであった。

 

 

以上。個人的偏見の羅列であった。まあ、サラリーマンである以上、異動は避けられない。私の見立てが正しいか間違っているかどうかは別にして、異動を命じられた人は、それぞれいろいろな思いを抱えていたことだろう。もしも今、自分が異動を命じられたらどういう反応を示すんだろう?

 

 

「上が決めたことに応えるのがサラリーマンだ」

 

「やりたいことをやるのではなく、今やっていることを好きになるんだ」

 

「仕事は選べないし、仕事を選んではいけない」

 

こんな言葉が今でもよく目にすることからも、多くのサラリーマンの共通認識として、過度に期待や不安を抱かずに淡々と異動を受け入れたいと思うものではないだろうか(違うかしら?)。

今回の人の異動に対する動きを見て、そうは思っても、やっぱり言動に感情は出てしまうものなんだよなあ、と感じた。

 

 

自分が異動の時には、淡々と異動を受け入れたいものだと思ったのであった。

 

 

余談だが、異動する人たちを見送る人たちも、結構個性が出るものだと思った。新しく来る人に期待を込めたり、異動の内容に文句をつける人もいたり、次の異動に期待を込める人もいたり、私のように異動する人をじろじろ見る人もいたり――。

 

 

異動は人間模様が出て面白いですね。社会人の醍醐味だなあ、と改めて感じたのでした。 

 

 

 

お休みの過ごし方(もしくは語り方)

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よく、同僚や取引先の方から、

 

休日はどう過ごしてるの?

 

と聞かれる。私に限らず、いろんな人がこの質問を一度はされたことがあるのではなかろうか。この質問に対し、私はいつも答えに窮する。決まって

 

「そうですね~、ぼけっとテレビ見たり、ベッドの上でゴロゴロしたり、家の近くにあるチェーンのカフェでボーとしてますかね」

 

という回答になる。こんな回答を相手が求めているわけではないのことくらいわかっている。

 

独身男のくせにつまらんやつ

 

こう思われていることくらいわかっている。こういう時には

 

そうですね、ちょっと遠くまで買い物行ったりしますね。最近だとこんなものを見つけたんですよ~。

 

とか

 

旅行に行くことが多いですね!この前も京都に行きましたし、先週は奈良の方でしたね。

 

とか

 

友達と野球ですね。この前も試合したんですよ。ポジションですか?こう見えてピッチャーです。リリーフですけどね(笑)

 

とか

 

合コンパーティに行ったんですよ。3対3だったんですけど、まあ、全然ダメでしたね(笑)

 

などと言ってみたいものである。営業職なんだから。営業なんだったら、面白い経験をたくさんしないと。いろんな場所に行き、いろんな人に会って、時には羽目を外したり、時には欲望に身を任せたりーー。そういった幅広い経験が、営業マンとしてのトークにつながるんだから。

 

 

……でも、今回の休日もやっぱり。

 

 

 

――

 

 

 

日曜日。朝9時起床。

 

昨日は夜遅くまで起きていたため、起きる時間が遅くなってしまった。

 

 

テレビをつけると、すでに甲子園球児たちが熱い試合を繰り広げている。

 

私も外に出て、走ろうかと思ったが――

 

「……走りたくない」

 

夏は暑い。暑いので走りたくない。走りたくないからベッドでうだうだと過ごす。携帯で「走りたくない」と検索する。案の定、走りたくないときは、思い切って走らない!という答えが出てくる。

 

しかし、この答えに耳を貸している場合ではない。今日はやらなければならないことがたまっているのである。いつのころからだろうか、頭の中にこんなイメージがいつも浮かぶようになった。

 

 

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というわけで、重い腰を上げて着替え、外に出る。そして、イメージにある通り、距離は関係なく走る。

 

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(最近、少しずつ走る量を増やしています。10㎞前後ですが――。ガーミンの画像、久しぶりでんがな)

 

 

ゆるゆると7㎞走った。暑くて脱水症状になるところだった。帰りにコンビニでアイスとサイダーを買いました。暑い中だったのでとてもおいしかったです。

 

家に帰り、ほかのやるべきことを片付ける。ランニングをした後だと、さっきのうだうだが嘘のように作業が進む。

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最後に残った英語勉強をしようと思ったのだが、甲子園に夢中になったり、携帯をいじったりしているうちにこんな時間。でも、今日は英語やりたくない……でも、やらないと……。

 

とりあえず、気分転換のためにコメダ珈琲にでも行こうかしらん。

 

――

 

こんな土日を繰り返してます。やっぱり、人に言えるほどのこともない、大変に地味な休日ですな。足りないものは――やっぱり人との交流なんかしら……?

 

 

……いや、伝え方?

 

「走るのが趣味なのですごい走ってます!終わった後にサイダーとか飲むと格別なんですよ!」

とか

「掃除が好きで、土日は掃除とか洗濯を徹底的にしますね。そうすると月曜日を気持ちよく迎えられるんですよ!」

 

とか言えばいいのかしら?

 

……でも、なんかうさんくさいな。言うほど走ってないしな。言うほど徹底的な掃除はしてないしな。

 

 

むむむむむむーー。お休みに活動的な方、もしくは楽しく語れる方々がうらやまし。

 

 

 

 

今夜タガを外さず

 

 

 

闇の夜は 吉原ばかり 月夜哉(かな)

榎本其角

 

 

二葉亭四迷という人が、この国にはじめて『I love you』という言葉が入ってきたときに、『あなたとならば死んでもいい』と、こう訳したんだそうであります。もちろん、その頃、人を好きになるとか嫌いとか、もちろん、『愛』なんて言葉がなかったから訳せなかったんでしょうがーー情を通じるなんていうね、そういう言葉もありますが、みんながみんなそんな覚悟でもって、人を好いたり好きになったり好かれたり――ということではないんでしょうけども、最大公約数を求めようと思って、みんなにわかりやすく、そして、少し激しく、という言葉で訳した時は、日本語で『I love you』を『あなたとならば死んでもいい』と、そう言っていた時代が、はるか昔ではありますが、有ったころのお話ではございまして――

立川談春『紺屋高尾 まくら』より

 

 

 

 

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今日は会社がお休み。

 

さぼりではなく、会社から有給取得を命じられていたため、お盆休みにつなげていたのである。でも、ちょっと休みすぎて明日から会社に行くのが憂鬱。

 

 

少し遅めに起床後、部屋を掃除したり、軽くランニングしたり、英語の勉強したり、甲子園をぼんやり観たりして過ごした。せっかくの平日休みなのに、特別なことは何もなかった。ちょっともったいなかったかな。

 

こんな日は、夜の街に繰り出してイイ事ワルイ事するのがイキな男であるが……私はふと、本棚にあった一冊の本を手に取る。

 

 

図説 吉原事典 (朝日文庫)

図説 吉原事典 (朝日文庫)

 

 

私、実は落語が結構好きで、通勤中や出張中によく聴いている。落語を聴いた直後に商談に入ると、心なしか言葉がスムーズに出る気がするのである(営業トークに悩む諸君、よかったら真似してみてね)。

 

 

 

ところで、落語では、男の三大道楽である

 

飲む、打つ、買う

 

が題材になることが多い。飲むはお酒、打つは博打、を意味している。では、買うっていったい何?そう、

 

女遊び

 

ですね。私は生来まじめな性格ですので、この女遊びというものがまるでよくわからないのですが(あははは)――。

 

落語では

 

吉原

 

がよく舞台として出てくる。遊女3000人の不夜城、津々浦々の男どもが一皮むけるために集ってくる(場合によっては皮という皮全てをむかれてしまう)。

 私の好きな落語の演目も、この吉原でつとめる遊女が重要な登場人物であることが多い。そこで、落語の世界観をより深く理解するために、この本を購入したのであった。しかし、案の定、なかなか読むひまがなくツンドク状態となっていた。

 

せっかくの有休なので、この本を読みながら吉原の世界にタイムスリップすることにした。

 

 

――

 

本の冒頭。

闇の夜は 吉原ばかり 月夜哉(かな)

この俳句は読点をどこに打つかで、まったく正反対の意味になる。

 

 

闇の夜は 吉原ばかり 月夜哉(かな)

闇の夜は、吉原ばかり月夜哉(かな)

闇の夜は吉原ばかり、月夜哉(かな)

 

前者は、闇の夜でも、不夜城の吉原だけは満月の夜のような明るさである。

後者は、月夜が煌々と輝いている夜でも、吉原の女たちの身の上は闇夜である。

 永井義男『図説吉原事典』P4

 

 

本のタイトルにある通り、小説やドキュメンタリーではなく、吉原に関する資料を集めてまとめた事典本である。江戸の風俗文化を語る上で決して外すことができない吉原の実際を幅広く知ることができる。

 

吉原の大衆文化としての側面は、読んでいて面白かった。……しかし、それ以上に印象に残っているのは、吉原の暗い側面を取り上げた第7章『吉原の暗黒』である。

 

 

吉原で働く女性は、なぜ吉原で働かなければならなかったのか?

何歳まで働くことができるのか……働けなくなったらどうなるのか?

避妊はどうしていたのか?もしも病気になったらどうするのか?

吉原から逃げようとしたら、どうなるのか?

 

 

こうした疑問について、この本はある程度の答えを教えてくれる。ただし、その答えはどれも残酷な内容ばかりである。

 

吉原で働く女性は、なぜ吉原で働かなければならなかったのか?

→実質的には人身売買。

何歳まで働かなければならないのか……働けなくなったらどうなるのか?

→一般的には「年季は最長十年、二十七歳まで」。その後はーー。

避妊はどうしていたのか?もしも病気になったらどうするのか?

→正確な避妊方法など存在せず、ほぼ100%

遊女が吉原から逃げたらどうなるのか?

→徹底的な追跡。見つけたら絶望的な折檻。

 

 

 

……今の風俗嬢とは少し違うのかな?それとも、今の風俗嬢もいろいろな事情を抱えているのかしら?私はそういうのが疎いの――いや、詳しい方なのだが、これは文化史として調べてみるのも興味深いものである。(お気楽なもので)

 

 

 

 

 

 

――それにしても、ああ、なんだか落語がききたくなってきた。今日は立川談志の『紺屋高尾』で一杯。

 

 

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明日から仕事頑張ろう。ゆっくりとした文化的(笑)休暇でした。

 

 

いつかまた偶然に

 

 

劣等感の固まりがずっと、息をしてもパンを食べても、飲み込めないところに詰まってんだ、バケツ3杯分じゃ足りないくらい

あなたが生きているこの世界に僕はなんどでも感謝するんだ。溜め込んだ涙が腐ってしまう前に、ハローハローグッバイ

藍坊主「ハローグッバイ」

 

 

 

日曜日。

 

 

母「ここのスーパーにも無いわねえ……」

 

「これで3件目か」

 

母「お盆になると、かっぱ巻きはなくなるんだよ。どこも納豆巻とか鉄火巻ばっかり。なんで?」

 

「知らん。これは重要な発見だ。『スーパーはお盆になるとかっぱ巻きを売らなくなるのはなぜか?』という疑問が見つかったよ。あとで調べてみる」

 

母「もうあきらめるか――」

 

「でも、お孫ちゃんはかっぱ巻きが好きなんでしょ?それにここまで探してあきらめるのはねえ」

 

母「じゃあ、次が最後。次で見つからなかったらあきらめる。ほら、いくよ」

 

 

お盆なので実家に帰省中。せっかくなので、母の買い物に付き合う。

 

この日、母が探していたのは「かっぱ巻き」である。

 

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この日の昼に、私の兄貴夫婦が実家に遊びに来るということで、朝から昼ごはんの食材を探していたのである。

 兄貴夫婦の子供、すなわち私の母にとってのお孫ちゃんが、かっぱ巻きが好物なのである。そこで、スーパーの御総菜コーナーにあるかっぱ巻きを購入しようとしていたのだ。だが、なぜかどこのスーパーにもかっぱ巻きが置いていなかった。

 

だったら、自分で作ればいいじゃない

 

と言いたくもなったが、それは少々お門違いな言葉だと思って引っ込めていた。

 

母は、買い物をする時間そのものが好きなのである。いろんなスーパーをめぐってかっぱ巻きを探す行為を楽しんでいるのだ。だから、息子として、何も言わずに買い物に付き合いたかった。もちろん、うちの母だってかっぱ巻きを作ることはできるだろう(たぶん)。

 

 

かっぱ巻きがないことを知り、母はスーパーの出口に向かう。

 

「あ、ごめん、ちょっとトイレ」

 

母「すぐ戻ってきてよ。ほかの店で買ったやつが傷んじゃうから」

 

 

 

そのまま店のトイレに行った。用を済ませてトイレからでると――。

 

「あれ、やきいも?やきいもだよね?」

 

 

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男性に声をかけられる。その声を聴いて、私は彼が何者なのかすぐに分かった。しかし、唐突だったので声に詰まる。

 

「え、え?」

 

タマネギ「やきいもでしょ?俺だよ、タマネギだよ」

 

「あ、ああ!久しぶり」

 

タマネギ君は、私の高校時代の同級生である。そして、私にとって、「友人」と呼べる数少ない人だった。

 

 

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高校時代、私はあまり友達がいなかった。高校の学年が上がるほどに、一人でいる時間が長くなっていった。思春期で人付き合いに悩むタイプでしたからね(笑)。あまり自分の過去を懐古するのが好きではないので、ここで私の高校時代を書くことはしない(あんまりいい思い出もないしね)。

 

 

そんな私ではあったが、タマネギ君とは卒業するまで親しくしてもらった。休み時間に話したり、放課後に一緒に帰ったりした。部活も違うし、進路も全然違っていたけど、共通の話題は事欠かなかったように思う。

 

 

――そんなタマネギ君だが、高校を卒業するとすっかり会うこともなくなったし、連絡もしなくなった。まあ私自身、大学進学後も人付き合いに悩む性格は続いていたから、携帯変えても連絡先が変わったことを肉親以外に伝えなかったからね(とてもめんどくさいやつでした……今も)。

 

 

ともあれ、そんなタマネギ君との約10年ぶりの再会は唐突に訪れた。

 

「なんかやせたね。それに背も伸びた?あはは」

 

タマネギ「いや、変わってないよ(笑)あれ、こっちに住んでるんじゃないよね?帰省中?」

 

「ああ、うん。今、俺、大阪にいるんだ」

 

タマネギ「大阪?今何やってんの?」

 

「ええっと、チョメチョメって会社に勤めてるんだ。これでも営業だよ」

 

タマネギ「へえ~そうなんだ」

 

「タマネギ君は?」

 

タマネギ「俺は(地元の)大学病院で看護師してるよ。あれ、いつからこっちに来てたの?」

 

「え、ええっと、いつだっけ?あはは、忘れちゃったよ。でも懐かしいなあ」

 

タマネギ「そうだね。あれ、連絡先とか俺知ってるっけ?」

 

「え?――ああ、大丈夫?かな?うん」

 

タマネギ「いまの連絡先教えてよ」

 

「あ、そうだね――あ、ごめんちょっと携帯忘れちゃって。あはは。また連絡するよ。――ごめん、ちょっとおふくろを車に待たせてるから」

 

タマネギ「あ、うん。じゃあ、また」

 

 

約30秒で、私は、タマネギ君と別れた。なぜか逃げるようになってしまった。

 

 

――

 

 

母「まったく、かっぱ巻きのくせにてこずらせやがって」

 

「よかったよかった。じゃあ、さっさと帰ろうよ。孫が来ちゃうよ」

 

母「あ、もうこんな時間。早く帰らないと、急げ急げ」

 

 

結局、次のスーパーでもかっぱ巻きを見つけることはできなかった。それでもあきらめられなかった母は、しょうがないので次が最後、ということで別のスーパーに向かった。そこで、ようやくかっぱ巻きを見つけることができたのであった。

 

 かっぱ巻きを見つけた母は嬉しそうだった。今朝から探していた物がようやく見つけられたのだから、喜び一入であろう。

 

 

ただ、私は、かっぱ巻きのことはもうどうでもよくなっていた。

 

――

 

月曜日。実家を後にし、飛行機で大阪に帰る。(行きは青春18きっぷ、帰りは飛行機であった)

 

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大阪に戻り、行きつけのコメダ珈琲でこの日記を記す。書いてある通り、今もタマネギ君とのことを振り返ってしまう。

 

……なぜ私は、タマネギ君との再会を、かっぱ巻のように喜べなかったんだろう。……「母のかっぱ巻き」と「私の思い出の人」を比較するのはおかしいけどね。

 

でも、自分自身、10年ぶりにタマネギ君と会えたなら、もっと嬉しい再会になるものだと思っていた。でも、今回は嬉しいどころか、逃げるような対応になってしまった。情けないって、18の俺は言うだろうね。

 

上に書いたけど、高校時代の知人友人の連絡先は、携帯を変えたときに全部消えてしまった。こっちから連絡はできないし、こっちの連絡先が変わったのだから、あっちから連絡することもできない。すべては自分が蒔いた種であるし、そのカバーもできなかった。

 

 

嗚呼、情けない。10年たっても変わらずに、人付き合いに悩み続けている。

 

 

 

 

ここまで書いて、高校時代、タマネギ君とともによく聴いていた「藍坊主」というロックバンドを聴いてみる。

 

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高校時代ぶりに聴いてみたけど、やっぱりいい歌ばっかりだった。「雨の強い日に」「ウズラ」「鞄の中、心の中」「センチメンタルを超えて」「テールランプ」「ジムノペディック」「春風」「ハローグッバイ」「水に似た感情」――名曲ばかりである。タマネギ君は、「鞄の中、心の中」が好きって言っていたっけ。

 

 

 

……わがままだけど、また偶然会いたいなあ。その時はうまく再会を喜びたいものである。いつになるかわからないけど……。情けないなあ。

  

 

 

 

青春の旅は紆余曲折

 

 

 人生が歌のように流れている時に楽しい気分になるのは容易だ。だが、立派な男とは何もかもうまくいかない時でも笑える男だ。

 エラ・ウィーラー・ウィルコック

 

 

 

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金曜日。明朝。

 

昨日記したが、彼女とともに、青春18きっぷを使用した帰省旅行をしていた。

 

yakiimoboy.hatenablog.com

 

 

そのおまけ話。2日目の朝の出来事。

 

 

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木曜日、彼女とともに新潟駅のそばにあるビジネスホテルで宿泊していた。

 

 

金曜日の朝、始発電車に乗って実家に向かうため、朝5時過ぎに起床。昨日の旅の疲れもあって、体はまだ睡眠を欲していたのだが、どうしても始発電車に乗る必要があった。

 

 

青春18きっぷ旅を知る人ならばよくご理解いただけると思うのだが、

 

電車を1本乗り過ごすと、到着時間が大幅にずれる

 

という現象が生じる。今回の我々の旅でも、同じことが言えた。始発電車を乗ることで、地元の駅には

 

午前11時

 

には到着することができる。しかし、もしも乗り過ごしたら?なんと到着時刻は

 

午後5時

 

になってしまうのである。さすがにこのタイムラグは痛い。そのため、どうしても始発電車に乗る必要があったのである。

 

――

 

さて、身支度を済ませ、ホテルを出ようと思ったその時のこと。

 

彼女「あれ、ルームキーがないんだけど……?」

 

「え?」

 

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彼女「私が持ってるはずだよね?」

 

「うん、俺はしらないけど……?」

 

彼女「だよね……やばいどうしよう、探して!」

 

 

「無くしたらどうなるの?」

 

彼女「(ホテルの部屋にある案内を見ながら)ええっと、……ちょっと、1000円払わなきゃいけないんだって!」

 

「そりゃ大変だ、じゃあ探そう」

 

彼女「もう、最悪……どこにあるのよ――」

 

 

そういって、二人で部屋を探す。

 

  

――実は、この時、ルームキーはすぐ見つかった。なぜならば、私のズボンのポケットに入っていたからである。どういう経緯か不明だが、昨日、なぜか私はルームキーをポケットに入れたままにしていたようである。

 

必死で探している彼女を見ながら、どのタイミングで見つかったことを言ってやろうか、少々の悪戯心を持ち始めたときのこと。

 

(……あれ?)

 

私は、嫌な違和感に襲われる。

 

 

彼女「ないよないよないよ~(涙)」 

 

(……いや、そんなはずは……)

 

彼女「もう、電車来ちゃうよ(涙)」

 

(……まずい、こいつはまずすぎる……)

 

 

彼女「ちょっと、ちゃんと探してよね!」

 

 

「……鍵がないんだ」

 

彼女「わかってるわよ!だから探してんじゃないの!寝ぼけてる場合じゃないのよ」

 

「そうじゃない、部屋のルームキーならあるよ、ほら」

 

彼女「あ、あった!!やったああ!」

 

「でも、俺の鍵がない。……俺の家の鍵がないんだ」

 

彼女「は?」

 

 

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彼女「?どういうこと?」

 

「家の鍵がないんだよ……。どこに行ったの?」

 

彼女「あはははは、今度は別の鍵探さなきゃいけないの?(笑)」

 

「笑い事じゃないよ……やばい、どうしよう」

 

彼女「探す?でも、始発電車に間に合わなくなっちゃうよ?」

 

「わかってるよ……そう急かさないでおくれ」

 

 

部屋を探しまわるのだが、狭い部屋なので、探す場所なんて限られている。そして、このホテルの中にはないことを悟り始める。……実に考えたくはないことだが、おそらく、昨日に家を出てからこのホテルにたどり着くまでのどこかで落としたものと思われる。

 

しかし、その旅路を振り返るのは、起床直後、しかも鍵を無くしたというパニック状態では困難を極めた。

 

 

彼女「ねえ、電車の時間ずらそうか?」

 

「……いや、それは……」

 

彼女の問いかけから、私は3つの選択肢から行動を選ぶ必要があった。

 

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彼女「ねえ、どうする?」

 

「……どうする?」

 

 

 

 

――

 

6時すぎ。

 

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「……どうしよう」

 

彼女「大丈夫だって。それよりなんだか眠いね。朝早かったもんね」

 

「眠くないよ……全然。不安でしょうがない」

 

彼女「大丈夫大丈夫。どうせ家から離れた見知らぬ電車の中で落としたんだから。誰も持ち主の家なんてわからないでしょ?それにほら、合い鍵なら私が持ってるから、家の中に入れない、ってこともないし。素晴らしい彼女をもってよかったじゃない」

 

「……」

 

 

 電車の中では、終始気持ちが乱れていた。お気楽な様子の彼女にお門違いにも当り散らしたくなる衝動に襲われた――が、それはさすがに抑え込んだ。ここで八つ当たりしたら、とんだ二次災害が生じる。

 

それよりもここは、しっかり合鍵を持っていた彼女に心から感謝をするべきである。

 

 

 「本当に助かりました、合い鍵、ありがたく使わせてもらうよ」

 

彼女「うむ」

 

 

少しずつ気持ちを落ち着かせ、どこで落としたのかをゆっくり考えてみた。しかし、青春18きっぷ旅ではいろんな場所に降りたし、何度もポケットの中身を出し入れしていた。いったいどこで落としたのか、可能性のある場所が多すぎて、まるで見当がつかなかった。 

 

「――青春18きっぷ旅、高くついたなあ」

 

彼女「いや、青春18きっぷは関係ないでしょ(笑)」

 

 

「まったく、落とした可能性のある場所が多すぎるよ。問い合わせ先が多すぎるし……たぶん、見つからないだろうね。まったく、今回の旅行は『旅の恥は鍵捨て』だよ」

 

彼女「……あんまりキレがないね。いつもどおりか」

 

 

「ああ、そうだねそうだね (貴女にキレないだけ大人な男だと思いたまえ)」 

 

と思う自分は、まだまだ青いのでアッタ。

 

 

ちなみに、この日記を書いている今も、鍵は見つかっていません(笑えません)。……何ともなあ。


( ;∀;)

 

 

 

 

為せば成るが、尻は痛い

 

 

 

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昨日。木曜日。

 

会社から有休をいただき、少し早目のお盆休み。実家に帰ることにした。

 

今年は実家に帰らない予定だったのだが、7月下旬、遠い親族が急逝したことで、帰省する気持ちが強くなった。急逝した親族が、ちょうど私の父親と同い年だったということも少なからず影響していたかもしれない。

 

私の実家は、北国にある。大阪に住む私にとって、地理的には非常に遠い場所である。もちろん、飛行機を使えば空港から2時間弱で到着することができるので、実際はそこまで遠くないのかもしれない。

 

だが、お盆の飛行機繁忙期の中での急な帰省となったため、残念ながら予約することができなかった。かなりの田舎で飛行機の便数自体も少ないので、まあ覚悟はしていたのだが……。

 

 

飛行機が使えないとなると、実家は一気に遠い場所となってしまう。

 

そこで、7月下旬、遠距離恋愛中である彼女に相談。

 

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「――というわけで、行きの飛行機が取れそうにないね。帰りはとれそうなんだけどね。いっそ、帰省するのやめようかしら」

 

彼女「ほかの交通手段はちゃんと調べた?」

 

「新幹線は金も時間もかかるからね。大阪からだとちょっとつらい。高速バスもちょうどいいのがないしね」

 

彼女「じゃあ、青春18きっぷにしたら?昔から好きだったじゃん」

 

青春18きっぷ?この時期あるんだっけ?」

 

彼女「あるよ」

 

「あ、そう。でも、なんで青春18きっぷに詳しいの……?乗ったことないと思っていたけど」



彼女「乗ったことないよ。でも、旅行関係の情報は全部調べているから。青春18きっぷに限らず」

 

「……」

 

彼女は旅行が好きなのである。私に限らず、友達ともよく旅行に行っている。

 

青春18きっぷとは

日本全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席及びBRT(バス高速輸送システム)、ならびにJR西日本宮島フェリーに自由に乗り降りできるきっぷです。
青春18きっぷ」は、年齢にかかわらず、どなたでもご利用いただけます。

【おねだん】

11,850円(おとな・こども同額)

【利用条件】

  • 1枚のきっぷを1人で5回までご利用いただけるほか、5人で1回などのグループでのご利用も可能です。

 

 

彼女の提案を確認すべく、青春18きっぷの発売時期調べてみると、

 

【発売期間・利用期間】
(春季用)発売期間:平成29年2月20日(月)~平成29年3月31日(金)
利用期間:平成29年3月1日(水)~平成29年4月10日(月)
(夏季用)発売期間:平成29年7月1日(土)~平成29年8月31日(木)
利用期間:平成29年7月20日(木)~平成29年9月10日(日)
(冬季用)発売期間:平成29年12月1日(金)~平成29年12月31日(日)
利用期間:平成29年12月10日(日)~平成30年1月10日(水)

 

 

「あら本当だ。使えるね」

 

彼女「でしょ」

 

「……でも、青春18きっぷは疲れるし。大阪から実家まで、たぶん1日じゃ無理だしね。この年齢になると、対夢伊豆マネーだからね(シッタカ)」

 

彼女「有休取っていけばいいんじゃない?」

 

「随分と簡単に言ってくれるねえ……でも、青春18きっぷかあ……」

 

 

大学時代はよく青春18きっぷを使用し、有り余った時間を放浪に使ったものである。電車の中で本を読んだり、時刻表を見ながらその場で旅行計画を組み直したり、マンガ喫茶で宿泊代を浮かせたり、駅員に「早く乗ってください!」と大声でせかされたり――まさに私の青春の思い出の1つとなっている。

 

「イイかもねえ」

 

彼女「でしょ。私も付き合うよ」

 

というわけで、今年は飛行機に頼らず、一泊二日の実家帰省をすることになった。幸い、会社の有休もほとんど消化していなかったこともあり、問題なく木曜日に休むことができたのであった。

 

ちなみに、移動イメージは以下の通り。

 

 

 

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【1日目】新潟で合流

私:青春18きっぷを使用しながら約12時間移動。

彼女:18時まで仕事。仕事終了後、新幹線で東京駅から約2時間移動。

 

新潟駅で合流し、駅近くのホテル宿泊。

 

【2日目】実家へGO

2人とも青春18きっぷを使用し、始発の普通電車に乗りながら、故郷の駅に向かう。(私たちは同じ故郷なのです。)

 

 

 

ーー

 

木曜日の朝。

 

というわけで7:50、新大阪駅からスタート。

 

 

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別に鉄道の旅を語れるレベルでもないので、細かい記録は省略(手抜)。

 

金沢駅に到着。昼食に、エキナカにある「白山そば」というお店で、白えびかきあげそばを食べる。

 

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(うん、うまいけど、まあ、うん)

 

 

夕方、新潟県に突入。直江津駅で小休憩。

 

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(一人たそがれてしまった。この寂しい雰囲気が好きです。)

 

――

 

21時前。

 

無事に新潟駅に到着。

 

そこで、彼女とも合流。彼女は新幹線で来たので、大して疲れていない様子。

 

 

 

夜に一緒に夕食を食べながら、今日一日を振り返って起こった出来事を話す。

明日も早いので、早々に切り上げてホテルに行き、その日は終了。

 

 

――

 

金曜日。

5時に起床し、準備を整えて新潟駅へ。そこから、普通列車で実家まで帰った。

 

一人のときよりも、彼女と一緒に電車に乗っているときの方が楽しかったかな。

 

 

 

 

実家に到着し、ゆっくりとした時間を過ごしながら、この日記を記す。

 

 

 

精いっぱい故郷を楽しもう。青春18きっぷよ、ありがとう。

 

 

……とりあえず、実家で時間もあるし、大事なことを書き忘れたので――明日も日記を書きたい。今日は電車に乗りすぎて痛めたお尻を休めよう。