ギザ十な日々

2人の息子と妻との日々を書いています。

書いてみた結論:やっぱり私の器が小さいようだ。

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「ねえ。お願いがあるんだけど」

 

18:00に在宅勤務が終わり、PCを閉じた頃に妻が声をかけてくる。妻は妊娠初期でつわり中。会社を休む日々が続いている。この日も一日寝込んでいたが、私の仕事が終わった様子を見て声をかけてきた。 

 

「ん、どした」

 

「ーー実は、コレ払ってきて欲しいんだけど」

 

と少し申し訳なさそうに言って、妻は一枚のはがきを私に差し出す。

 

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「コレって・・・カードの支払い?」

 

「・・・うん(苦笑)前回分が、残高足りなかったみたい」

 

だらしないなあ、と言いたいところだが、私も何度か残高が足りなくてはがきの請求書で払ったことがあるので、とりあえず余計なことは言わずに内容を確認。

 

「・・・って、なにこの金額?すごいんだけど」

 

そこには、なんと約二十五万の金額。

 

「何買ったの?こんなに」

 

「何って、ソファーとかダイニングテーブルとか買ったじゃん。あの支払い、あたしがしてたでしょ?」

 

「ああ・・・」

 

とんでもない浪費家と結婚 してしまったのかと不安に思ったが、すぐに解決。

引越しに合わせて、少し前にホームセンターでソファーとダイニングテーブルを買ったのである。後でふたりで精算する予定だったが、ポイントが少しでも多く付く妻のカードで支払うことにしたのであった。

 

安心するのも束の間。えらい金額の請求書であることには変わりない。

 

「ーーごめん、これ、払っておいてくれる?」

 

「うん・・・いや・・・これはちょっと・・・」

 

 返事にためらう。内心は

 

やりたくない。自分で払ってください。お金のコトはちゃんとしてください。

 

という気持ちでいっぱいであった。妻が妊娠中でなければ、はっきりと言ってしまいたかった。・・・だが、つわりで辛そうな中、非常に言いづらい。

 

つわりがおさまったらいけば?まだ支払期限有るんでしょ?四六時中つわりで辛いわけじゃないんだからさ。

 

などとも思った。だが言ったら、この先ずっと続く恨みを残しそうなので、こちらもぐっと抑える。

 

 

もちろん、つわりの妻が食べられている姿を見ると安心するし、食べられるものを作ってあげたい。私が作るモノで食べられないならば、深夜でも24時間空いているところに行って調達する次第である。家事だって完璧ではないが、辛い妻に変わってなんとかできていると思う。

 

(・・・でも、お金のコトはちょっと・・・。)

 

これをコンビニに持って行って払うのはいろいろ気が滅入る。現金払いしかできないから、大金を下ろさなきゃならないし、お金を下ろすのに手数料はかかるし・・・。

あと、特に、コンビニ店員からすごく嫌がられそうなのがちょっと・・・。私も大学時代にコンビニでアルバイトしていたのだが、こういう大金が絡む処理作業は責任が重いのであまり受けたくなかった。この業務を請け負う店員さんの気持ちを考えると、心苦しい。

 

見知らぬコンビニ店員と身重の妻、どっちが大事なんだ

 

いや、そういうコトじゃないじゃん・・・。やれって言われたらできなくはないけどさあ・・・。

 

 

いろいろ ぐだぐだジレンマ感じたが、結局、夜に近所のコンビニに支払いに行く。

 

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極力混んでいる時間を避け、レジに余裕がありそうなタイミングを狙った。コンビニのATMでそそくさと25万円を下ろし、レジまでの間でスリに遭わぬように懐に大切にしまい、レジに振込用紙はがきを差し出す(もちろん、心苦しそうな感じを全身で表現しながら)。

 

コンビニの店員さんは2人がかりで札を数え、丁寧に印紙を貼って対応してくれた。

 

(・・・ああ、あとで『いい大人が残高足りなくなったのかな笑』なんて笑ってんだろうな)

 

なんて被害妄想を抱きながらそそくさと店を出た。

 

帰り道、妻には、「払ってきてやったぞ。全く、次回からは気をつけろよ」なんて言ってやろうかと思った。だが、小さい男と思われるのも癪なので、しょうがないので落ち着いた様子で「払っておいたよ」でとどめておこうと思った。

 

 

帰宅。妻はベッドで寝ていた。私が帰ってくるのに気づくと、蚊の鳴いたような声で

 

「ありがとう・・・ごめんね・・・。ごめん、気持ち悪いから今日は晩ご飯いいや・・・」

 

とのこと。見るからにつわりで苦しんでいる様子。その様子を見て、妻に恩を売ろうとしていた自分が情けなくなったのであった。

 

 

 

まだまだ、夫偏差値の低さを実感した夜であった。(でもさあ…お金のことはさあ…)

 

 

 

カップ麺でもなんでもいいから食べてくれ

 

月曜日。夕方。今日は出社の日。

 

 

終業時間になり、スマホでLINEを観てみると、妻から次の一文。

 

そろそろ会社出た?帰りにカップラーメン買ってきて。定番の醤油のやつ。それなら食べられそう。

 

 

カップラーメンなら食べられそうって、どうなってんだ。・・・というか気持ち悪くならないか?)

 

ただでさえ、あれだけ食品添加物に過剰に敏感だったくせに。ここに来てカップラーメンが食べたくなるとは。全く、つわりとは本当に理解しがたい状態である。

 

 

明日が祝日と言うこともあり、なんとなく気心知れた間柄の方々で飲み会に行きそうな雰囲気。私はその方々と一緒に行きたい気持ちを抑え、そそくさと会社を出た。

 

(飲み会も行かずにつわりで苦しむ妻のために帰る俺って、超いい旦那だよな?な?な?)

 

と、自分に言い聞かせながら。(小さい男、とか言うなよ)

 

電車で一時間揺られ、帰り道にコンビニに寄ってカップラーメンを購入。

 

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家に帰ると、妻は寝込んでいた。夜になると体調が悪くなるらしい。

カップラーメンを用意すると、妻は少し伸びたラーメンを2/3ほど食べた。そして、風呂にはいったら再び寝てしまった。

 

なお、今日の妻は

朝 なし

昼 冷凍パスタ(買っておいたヤツ)

夕方 納豆キムチ

夜 カップラーメン アイス

という食事だったらしい。すごいね。

 

食事内容はめちゃくちゃだが、まだ食べられているうちはいいのかな。まともな栄養がいっていないように思えて心配になるが、下手にアレンジして野菜や肉なんかを入れると、妻は気持ち悪くなって食べなくなってしまう。(うどんやそばに少しネギを入れただけでもアウトだった。)困ったものだ。

 

・・・妊婦って大変だ。そして、改めて、自由に食事を選べる幸せを感じる夜であった(コレは妻には言えないが)。

 

 

 

 

 

夫として「つわり」を考えてみるが、どうも共感はできないようだ。でも、妻をいたわろう。

 

日曜日。

 

妊娠11週目突入の妻の今日の食事。

 

朝:菓子パン2つ(卵サラダパン、ビッグ焼きそばパン)

昼:日清食品カレー飯

夜:そば みかん アイス 

 

朝は高校生並みにハイカロリーなパンをばくばく食べていた。このあたりはすごく元気。ただ、食べ終わると、その後はずっとベッドの上。昼になると、急に「カレーが食べたい」と言いだし、棚にあったカレー飯を食べ始める。食べ終わると、だるそうに再びベッドで眠る。夜は私が作った1人前のそばを半分ほど食べ、気持ち悪そうにミカンとアイスを食べる。そして、NHKの「ダーウィンが来た」を見終わると、フラフラと風呂に入り、あっという間に寝てしまった。

 

 

・・・こうして文章に書いてみると、実に不思議な生物である。元気そうであれば「ニートニート!」と冷やかせるのだが、体調が悪そうなので腫れ物に触る感じになる。

 

ちなみに、

 

寝ているだけで楽でいいね

 

と言うのは、妊婦に言ってはいけない台詞トップ3に入るらしい。まあ、辛くて寝ているときにこんなことを言われたら腹も立つだろう。

 

 

でも、どうも・・・男ってヤツは、やっぱりどうも・・・つわりの大変さが本質的に理解できない(と思う)。

 

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しばしば、つわりの大変差を表現するときに「二日酔いが24時間続く感じ」というのを見かける。

 

でも、私は仮に二日酔いになっても一日中寝ているようなことはない。そこまで辛いと感じたこともない。

 

妻と話すと、

 

妻「ずっと頭に血がいっていない感じ。めまいがひどいの。めまいが本当に辛い」

 

「じゃあ、二日酔いっていうか、貧血みたいな感じ?」

 

妻「うーん、まあ貧血と言えば貧血か・・・でも、ちょっと違う気もする。貧血なら寝てたら楽になるけど、つわりは楽にならないし・・・」

 

「ふーん」

 

妻「あと、食欲がない。でも、急に食欲出てきて、今度は食べてないと気持ち悪いの。それで、急に食欲がなくなるの。それで、吐くの」

 

「・・・はあ。まあ、つまり、吐くのが辛いってコトか。それはわかる気がする。吐くって辛いよな」

 

妻「いや、吐くのが辛いって感じでもないかな。こみ上げてくるような状態がずっと続く方が辛い。吐いたら楽になるし」

 

「はあ(吐く方が楽とか・・・)」

 

妻「吐いた後はなんか急になんか食べたくなるの。それでヨーグルト食べると気持ち悪くなるの」

 

「じゃあ、食べなきゃいいじゃん」

 

妻「食べないと気持ち悪いんだって。あと、ずっとお腹が痛い」

 

「・・・へえ(腹痛いなら食べなきゃいいじゃん・・・)」

 

妻 「あと寝過ぎて腰も痛い。それにホルモンの影響で骨盤緩まるから、腰痛になるらしいよ」

 

「・・・(ホルモンで腰が痛くなるって何?)病院では何かいわれてんだっけ?」

 

妻「『まあ、よくある症状だから、特別心配する必要はないよ』って。私よりも辛い妊婦って沢山いるみたいよ。ブログとか読んでるといろいろ大変そうなのが出てくるし」

 

「まあ、貴女も仕事休んでるし、結構大変な方だとは思うけど・・・(違うの?)」

 

妻「どうなんだろ・・・わかんない。でもだるい。これ、いつまで続くんだろ。人によっては出産間近まで続くみたいだし・・・」

 

「へえ・・・」

 

妻「なに?疑ってんの?言っとくけど、本当に辛いからね?仮病じゃないからね」

 

「わかってるよ(多分)」

 

今の妻は本当に辛いんだと思う。なんせ、来週いっぱい会社休むレベルだし(奥さんはどちらかというと責任感強いタイプなので、当初は休むことにかなり抵抗していた)。

 

 しかし、なんというか、正直なところ、妻が本当のところどれくらい辛いかがわからない。なんとか、もう少し共感を覚えたいものである。

 

 

そこで、御年31歳、自分自身の既往歴を振り返り、辛さを比較してみることにする。

 

○エントリー1 急性食道炎

2年前、疲れ気味だったのにフルマラソン出たのだが、完走した後に胃酸で食道がやられた。まあ、辛かった。

 

 

○エントリー2 急性腸炎

新入社員の頃、また毎日続く飲み会に加え、ストレスでストロング系チューハイを毎日のようにバカバカ飲んでいた生活が祟り、腸がおかしくなった。当時の自分を思い出すと、ぎゅっと抱きしめたくなる。

 

 

 

・・・2つくらいしか思いつかん。どちらも自己管理が至らないから発生した病気ではあるが・・・あとは、風邪くらいかしら?コレはたいしたことないしなあ。思い返してみると、社会人になるまでは、本当に健康的な毎日だったようである。(パパ、ママ、大事に育ててくれてありがとう)

 

とりあえず、上の2つと、奥さんのつわりを比較してみよう。

 

 

 

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※一応、「つわり」は病気ではないらしい。

 

症状の多さでは圧倒的につわりの勝利。食道炎も腸炎も確かに辛かったけど、なんだかんだ言って毎日出社できていた時点で、我慢できる範囲だったと言うことだろう。つわりの妻はそれができないのだ。

 そして、何より「いつ症状が和らぐかわからない」というところが最も辛い感じがする。食道炎も腸炎も辛かった記憶があるけど、大体1週間もすれば少しずつ回復に向かっていることを実感できたしね。そうした不安の大きさは特に配慮してあげるべきなのかもしれない。

 

 

というわけで、少なくとも、私がいままで体験してきた辛い病気よりも辛いな状態ということは言えそうだ。

 

明日も妻を大事にしようと思えたので、この日記には価値があるといえるだろう(お前だけな)。

 

 

最後にどうでもいいけど、「二日酔いみたいな感じ」って表現、やめた方がいいと思うんだけど・・・。人によっては「俺はどれだけ二日酔いでも会社に行くからな!」「二日酔いくらいで大変そうな感じ出すなよ?」なんてお門違いなことを思いそうだしねえ。

 

 

 

 

在宅勤務になり、転勤し、妻が妊娠したので、また日記を書く。

 

 

 

妻の妊娠発覚から今日で11週目になる。今日も妻はつわりで寝込んでいる。

 

 

 

 

3月 コロナ禍の中、我が社もほぼ全社員が在宅勤務になった。

 

4月、在宅勤務になった直後、転勤になった(大阪から東京勤務)。まあ、これは以前から会社にお願いしていたコトなので、ありがたいことではアッタ。新婚だった私と妻は、千葉に住居を移した。妻は基本的に出社、私は在宅勤務メインの生活となった。

 

東京勤務になっても、十分な引き継ぎができないまま在宅勤務。営業だから顧客に会いに行かないと引継ぎにならないのだが、顧客側が面会お断りなのでどうしようもない。

 

 

今までは全く違うサラリーマン生活を送っていたそんな9月のある日、妻が妊娠した。妻は大喜び、私は産まれるまでは安心できない・・・、といった感じであった。

 

それまで家事は基本的に半々に分担していたが、妻のつわりがひどくなった9月末頃から、ほぼ私がすべての家事を請け負うことになった。日に日に弱っていく妻を前にして文句も言えなかった。最初は戸惑いもあったが、まあ、在宅勤務メインなので、比較的家事はやりやすい状況であった。今では大分慣れてきた気がする。

 

 

最近は、妊娠について勉強したり、家事の勉強したり、坂上忍のモノマネの練習をしてみたり、日々のニュースを観ながら将来について漠然と不安を抱いたり、なんとなく何かしなきゃと思って英語の勉強したり、結局英語の勉強してどうするの?って不安に襲われたり--そんな落ち着かない日々。

 

 

そんな落ち着かない気持ちがぐるぐると当てもなく巡り、なぜかこのブログに戻ってきた。・・・・・・なんでかはわからないけど、誰かに聞いて欲しかったのかもしれない。

 

 

 

 

 

挑戦四 温泉地獄・ソープ地獄、そして焼き肉地獄(別府1日ツアー)

 

 

月曜日。20時。

 

家の近くのガストに入る。

隣の席には、中年の男女二人組がドリンクバーのジュースを飲みながら、「ネットワークビジネス」について熱い話をしている。特に男の方は熱がこもる(有名なネットワークビジネス経営者に喧嘩を申し込んだ話、化粧品やアロマを売り込んだ話、この時代にネットワークビジネス起業する意味――)。ただでさえ暑苦しい店内が余計に暑くなるので勘弁してほしい。まあ、熱々のミートドリアとほうれん草ベーコンを頼んでしまった私にも多少問題があるが。

 

そんな話はどうでもよい。前回の別府旅行の続きを記そう。あの日の出来事は、隣の男のくだらぬ話(十中八九、自慢話)とは比べものにならぬほどアツイのだから。

 

yakiimoboy.hatenablog.com

 

 ――

 

8月4日(土)。

朝6時、私は船内アナウンスの声とともに目覚める。アナウンスは、レストランが開店したこと、本日の天気、到着予定時刻などを伝えていたが、ほとんど聞き取れなかった。

 

大浴場に行き、目覚めの朝風呂に入る。風呂には窓がついていた。少し曇っていたが、海が見渡せた。

 

(あと1時間ちょいくらい、かな?)

 

風呂を上がった後は、共有スペースに座り、朝食とともに、昨日の日記のメモを残す。

 

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(自販機で買ったお茶と、お客さんからもらった和菓子。船の上で食べる朝食は格別でした)

 

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(「陸だ・・・陸が見えたぞ!!」「何言ってんの、前から見えてたじゃん」「こういうのは気分だろうが」)

 

 

8時前。無事に別府に到着!

 

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 別府は初めて。でも、なんだか到着してすぐに感じる温かい雰囲気。

 

さて、別府港からバスに乗り、約15分くらいかけて別府駅へ。

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(別府はラグビーで浮かれております)

 

8時半くらいに別府駅に到着。

 

(さて・・・どうしよう?)

 

旅行プランは何一つ立てていない。ただ、昨日の夜、船の中でご飯を食べながら『るるぶ』を読んだので、なんとなく温泉が有名だと言うことは頭に入っていた。

 

 

とりあえず別府駅の観光案内所をのぞくと、

 

(お、これは――『るるぶ』にも載っていたやつ)

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別府は温泉地獄で有名。そして、その中でも知名度の比較的高い(と思われる)7つの温泉箇所を回れる亀の井バスのバスツアーである。

 

ちなみに、この亀の井バスは、日本で初めて女性バスガイドを採用した会社で有名。そして、その創業者は、上の写真ではしゃいでいる銅像の油屋熊八氏である。別府人にとっては、両親の次に尊敬すべき人らしい(多分)。

 

なお、このバスツアー、大人一人3,650円。・・・少し高い気もする。だが、7つ回ろうとすると車で移動しないといけないし、温泉見学のための入場料(全部入ると2,000円)かかる。そう考えると、手ぶらで温泉を効率よく回れる分、妥当な値段なのかもしれない。

 

(よし、これでいいかな)

 

本来ならば事前予約が必要なのだが、観光所の担当の方に確認していただくと、まだ空きがある模様。せっかくなので利用してみることにした。

 

ーー

 

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(海地獄)

 

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(かまど地獄。この湯煙は、ピンクのおじさんが魔法のように起こしたものです)

 

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(龍巻地獄。個人的には一番好きなんだけど、この写真だとしょぼいね。いわゆる間欠泉ってやつです。世界的にも有名な間欠泉です。写真うまい人のやつ探してみてください)

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血の池地獄。見た目は圧巻!酸化鉄と酸化マグネシウムの泥の色らしい)

 

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全ての温泉をさっと見て、さっと去る。まあ、3時間に凝縮した団体ツアーだから、そういうもんだろうね。でも、いろんな温泉があることを知ることができたので良かったです。

(ちなみに、すべて温泉見学であり、温泉に入れるわけではない点、別府初心者たちのために残しておこう。)

 

温泉から別府駅までのバス道中、お土産コーナーで買ったコイツを飲みながら気分を上げる。

 

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あっさりしていたけど、アルコール度数8%と高濃度。

 

――

昼過ぎ、別府駅に戻った頃には、ほんのりほろ酔い状態。心地よい気分で別府駅前をうろうろ。

 

すると、とある古びた建物を発見。

 

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別府の中でも古い温泉施設、『竹瓦温泉』である。明治初期に建てられた建築物らしい。今も温泉や砂湯を楽しめるらしい。

 

(なんだか不思議な建物だなあ~・・・それにしても・・・)

 

この温泉以上に気になるのが、この温泉施設を取り巻く町並み。そう、ここあたりは別府の風俗街であった。

 

真夏だからだろうか、それとも、14時過ぎと退屈な時間帯だからだろうか。周りはひどく閑散としているし、ヒト気もほとんどない。実に静かである。お店も開いているのか閉まっているのかよくわからない。

 

(いや、本当は各建物内では騒がしいイベントが催されているのかもしれない。)

 

・・・先ほど飲んだチューハイが効いてきたのだろうか?頭がボーとしてくる。

 

 

(・・・俺も・・・どう?旅の恥はかき捨て?・・・どう?)

 

ちなみに、私は一度もこういうお店を使ったことがない。

 

(30歳になってこういうお店と縁が無いというのは、どうなんだろう?一種の恥じゃないの?なんでも「挑戦」する気持ちが大事なんじゃないの?)

 

一方で、今年は愛すべき人との結婚が待っている。こんなお店に行ったと知ったら、彼女は悲しむのだろうか。・・・悲しむだろう。

 

(むしろ、これが最初で最後ってことなんじゃないの?独身のうちに行っといた方がいいんじゃないの?)

 

しかし、彼女は?

 

(もう、二度といけないよ・・・?)

 

(40歳になってたまった性欲が爆発して、風俗狂いになるヒトもいるんだよ?だったら今のうちに体験しておいたら?)

 

(旅の恥はかき捨て・・・だよ?)

 

(誰も見てない・・・見られたって、ここは別府・・・だれも知り合いなんていやしない)

 

 

 

呼び込みのおじいちゃん「――いらっしゃーい。お兄さん、どうですかあ」

 

「・・・」

 

ーー

 

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別府と言えば、そう、焼き肉である。

 

人口に対して焼き肉店の数が日本一多いといわれる別府。その理由はさだかではないものの、激戦区ゆえに、ハイレベルな店揃いなのだ!

るるぶ大分 別府湯布院くじゅう’20』より

 

風俗街を抜けたのが15時。多くの焼き肉店は営業時間外だったが、とある焼き肉店が営業中だったので、そこに入ってみる。ちなみに飲み放題、食べ放題のお店だった。

 

 

食って食って、食いまくった。飲んで飲んで、飲みまくった。考えてみれば、この日は朝の和菓子以外、何も口にしていなかった。120分の間、何も気にせず、ひたすらに食べ、ひたすらに飲んだ。

 

 

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大分名物のとり天やしいたけも食らってやった。

 

 

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ニンニクのホイル焼きだってためらわずに食べました。牛タンも恥じらい無く繰り替えし頼みました。

 

 

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独り焼き肉は初体験。意外といいもんですね。お店は個室になっていたから周りを気にしなくて良かったし、時間帯のせいかあんまりヒトもいなかったし――最高のひとときでした。

 

 

 

 (・・・初体験は、1日一回で十分だよな。素敵な初体験をありがとう)

 

 

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(日韓関係は大変だけど、焼き肉に罪はないからね。また来ます)

tabelog.com

 

――

 

19時35分の出港時間は少しずつ迫ってくる。

せっかくなので、焼き肉店から別府港まで、腹ごなしに海岸沿いを歩いて向かう。

 

 

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別府タワー。立派にそびえ立ってますわ)

 

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(私の帰りを待っていた『さんふらわあ こばると』号)


出港までの間、港の待合でぼんやり。おなかがきつくて動けなかった。18時30分頃、船に乗り込む。そして、デッキの上で夕涼みしながら出港。

 

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夏休みの時期のせいか、ちびっ子が多くて、私には少し賑やかすぎたのが少しだけ、ほんの少しだけ・・・ね。でも、一人別府旅行、楽しかったです。これが最後の独身一人旅かな?

 

さよなら、別府。次に来るときは、一人旅じゃなくなるんだろうね。それは幸せなことなんだろうね。でもまあ、30歳になっても、孤独と寂しさを愛する大人になってしまうんだろうな(アホヅラ)

 

 

翌日の日曜日、8時前に無事に大阪に到着。家に着いた頃には、何か一皮むけた私がいたのであった。(日差しが強くて結構日焼けしていたからね)

 

 

以上、おしまい。

 

 

・・・もう22時半か。となりのネットワークビジネス談義はまだまだ続くらしいが、私はそろそろ帰って寝よう(明日早いしね)。

  

挑戦三 独り船旅、意味も目的も無く『別府』へ向かう

 
金曜日。朝。
 
いつものビジネスバッグ以外に、小さめのリュックを1つ、背にしょいながら家を出る。猛暑の大阪では、なるべく荷物は少なくしたいところだが――
 
(これは最低限、どうしても必要なのだ・・・)
 
満員電車ではリュックを下ろし、電車を降りた後も同僚に見られぬよう、いつも以上にこそこそと通勤。
出社したら、すぐに倉庫に向かう。そして目立たないところにリュックに隠す。
 
 
ーー 
この時期は、売り上げの大きいお客様をメインに、上司と挨拶回り。営業車での移動ではあるものの、気温が40度近くまで上がっていることに辟易。私は、上司と会話しながら訪問時の話題の整理をする。一方で、今日の夜の予定を立てる。
 
 
(夜は贅沢だけど、バイキングにしようか。あんまり混んでないといいなあ・・・。カップラーメンは必要かしら?まあ、一晩だけだし、いらないか。必要になったら自販機で買えばいいし)
 
――
 
定時のカネが鳴る。すぐに帰る勇気はないが、いつでも帰られる準備を整える。
 
18時、残業もほどほどに会社を出る。そして、私は大阪南港にあるさんふらわあターミナルへといそいそ向かった。
 
 
 大阪の某駅から『本町駅』で乗り継ぎ、そこから『コスモスクエア駅』に行き、目的地である『トレードセンター前駅』に到着(乗り継ぎ多いけど、せいぜい30分くらい)。
 
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トレードセンター前駅から少し歩いたところにある、さんふらわあターミナル受付!こーふんするー)
 
 
事前にネット受付を済ませていたので、予約番号を見せたらすぐにチケットを発券してくれた。(そんなに長蛇にならないのがフェリーのいいところ。5分くらいで事前の手続き終了!)
 
受付近くにあるトイレで、仕事着であるスーツとワイシャツと革靴を脱ぎ、普段着とスニーカーへ着替える。いらなくなった仕事着をビニール袋に収めた後、ビジネスバッグとともにコインロッカーへ預ける。
 
 
身軽になったところで、いよいよ乗船!
 
――
 
(おお、これが・・・お世話になります)
 

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(船までの通路で撮影。19時くらい?頭の中では、興奮とともに『サントアンヌ号のテーマ』が繰り返し流れる。初代ポケモン世代なので)

 

 
 
 
 
 
さて、今回ここにきたのは、このツアーに参加するため。
 

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フェリーさんふらわあが企画している弾丸クルーズツアー。関西から九州まで0泊3日で旅行できるプラン。簡単なイメージで言うとこんな感じ。
 
1日目の夜 大阪港出発
2日目の朝 九州(大分か鹿児島)に到着
2日目の夜 九州を発
3日目の朝 大阪港に到着
(もちろん、九州の港発の逆パターンも有り)
 

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私が今回利用したのは、大阪から別府までの船旅。1日目(金)の夜に大阪を出港し、2日目(土)の朝に別府に到着、そして夜に別府を出港、3日目(日)の朝には大阪に戻るというもの。
 
 
「独り」「海」「フェリー」「安い」「土日完結」が好きな私にとって、これは最高のツアーに思えた。特に値段!まさに破格である。宿泊費と移動費込みで往復1万円ちょいなんだからね。信じられる?
 
―― 

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船に乗り込むと、非常に賑やか。特に家族連れと高校生(おそらく、部活の遠征)が目についた。
 
 
 
(・・・そうか、世間は夏休みか)
 
青春を謳歌している男子女子や、幸せいっぱいではしゃぐ子供と、それをたしなめる親をみると・・・男一人がなんとなく居心地の悪く感じる。
 
(いやいや、何を言うか!これは俺の旅行だ。誰にも文句を言われる筋合いはナイ!)
 
背中に力を入れて、自分が予約したベッドに向かう。
 
――
 
 価格の高さに少し悩みながらも、思い切って船内バイキングを利用した。食堂で受付をしている人に「1名です」と告げ、2,000円を渡し、バイキングに挑む。
 
 
余談ながら、価格はこんな感じになっている。
 

 

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(船上価格にしては・・・安い?個人的には理解できる範囲。繁忙期閑散期ある中で、海を見ながら時間制限無しに食べ放題できるなんて、2,000円とはなかなか良心的ではありませんか。料理の内容だって、まあ、船の上にしては立派なもんですからね)
 
 
ちなみに、内容はこんな感じ。
 

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HPより(この通りに出るとは限らないが、ポイントは押さえている)
 
 
 
本音としては――少し高いけど、まあ、船の上だからね(笑)
 
料理は刺身やステーキ、そして中華にカレー、さらにはおでんなど、幅広く揃えてある。バイキングだし、誰の目も気にせず、自分の欲望のままに好きな物をすくい取る。
 
 

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(シッチャカメッチャカ。あ、もちろん、誰の目も気にしないので、おかわりにも行きましたよ。)
 
 
 
 
ガシガシ食べ、落ち着いていると、船内から生演奏が聞こえてくる(これもフェリーのお楽しみの一つ。生演奏が必ずあるんです。ない場合は映画の上映会か、ビンゴ大会)。流れる音楽よりも、はしゃぐ子供たちをぼんやり見ている方に琴線が触れる。
 
(今、この子たちは、忘れられない体験をしているんだなあ)
 
なんて思うと、自分がどれだけ頑張っても、彼ら彼女らの時間の過ごし方には勝てないンだなあ、と思い、酒が一層進む(怪しいやつ)。『となりのトトロ』が流れた時は、ちびっこたちのテンションが上がり、歌い出す子もいた(酔いが回ってくると、とある女の子の歌声が、私の懐古主義に火をつける。そして、昔を思い出して涙を流す。そして、私の怪しさは増すばかりである)
 
 
――
 
 
1人ぼーっとしながら、再度席を立ち、バイキングに向かう。そして、デザートのケーキをとる。お酒はつかれたので、コーラを飲む。
 

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(酔っ払ってたため、ケーキが逆さまになっている)
 
 
恥ずかしながら、この日は私の誕生日でした。30歳。・・・一つ節目の。
 独身最後のひとり旅、ひとりわびしくケーキとコーラで乾杯・・・。ああ、なんと虚しい人生だろう。・・・でも、こういうのも好きなのよ、あたし。きっと、こういう、独りでかっこつけるのが好きな人種なんだと思います。(と、浸りながらも、周りは子供ばっかりだったので、少し恥ずかしさを感じておりました)
 
――
 
腹も膨れたところで、船内の風呂で汗を流し、21時過ぎにはベッドに向かう。
ちなみに、私が予約したのは個室ではなく、相部屋で一部屋12ベットのタイプ。
 
 
(実際はこんなに明るくないが、快適)
 
ベッドではなく床に寝る雑魚寝タイプもあるのだが、今回は少しだけ贅沢してベッドにした。
 ベッドは体がギリギリ収まるくらいで、ほとんど余裕はない。カーテンを閉め、21時30分には寝た。
 
 
翌日、無事に別府に着けるのか!?別府についてどんな事件が起こったのか!!?
 
 
続きがあるか・・・知らんけど、とりあえず船旅楽しかったです。
 
 
 

新しい挑戦二 『5年日記』を再開させる

 

 

約8ヶ月前。2018年の暮れ。

 

遠距離中の彼女とともにデパートの中にある書店をぶらぶらしていると――。

 

彼女「あ、これ」

 

「あ・・・」

 

彼女「今年で私、新しいのに変えるんだよね。どうしようかなあ、今買っちゃおうかなあ」

 

「うーん。どうしようかな。おれも買おうかなあ」

 

彼女「買うの?だって、前は全然ダメだったじゃん(笑)結局、私だけ独り書き続けることになっちゃったし」

 

「まあね・・・。でも、リベンジしたいんだよ。君が買い換えるタイミングなら、俺ももう一回買うよ。うん、決めたから」

 

彼女「ちょっと!」

 

と、勢い任せ、平積みにされた1冊を手に取り、彼女の意見を聞く前にレジに直行。

 

 

 

それがこれ。

 

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 そう、

 

5年日記

 

である。5年間分の日記を、1冊にまとめて書くことができる発明品である。なじみのない方のために、中身はこんな感じ。

 

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縦が日にち、その横に各年が記載されている。去年の同じ日に、自分が一体何を記していたのかをすぐに見比べることができるのだ。

 

無論、この日記帳に画像を載せられるわけでもないし、検索システムがあるわけでもない。内容のカテゴリー分けもできないし、未来の祝日の変更も対応できない。デジタル化された日記があふれる現代においては、あまりにも古くさいというか、今更日常の記録として取り入れるべきトゥールでもない。そう思うと、この5年日記自体がこの世から消えて無くなるのも、そう遠い未来でもないのかもしれない。

 

・・・でも、なんだろう、こういう手書きって、キーボードを打つのとは少し違う何かがあるんですよ。これは、わかる人にはわかる感覚かもしれませんね。こういうのの価値がわかる人って、ずっと書き続けるんですよね。期が変わるタイミングになると、この○年日記が必ず書店に並ぶところを見ると、意外と安定した需要がある物なのかもしれない気がします。

 

--とまあ、偉そうなことを書いたが、彼女から5年前にこの日記を一緒に書いていくことを提案されたものの、私は途中(開始1ヶ月)で挫折した。確かに書き続けたら大切な財産になるのもわかるのだが、毎日日記を書くって、すごく難しいことなんですよね。夏休みの一行日記ですら、夏休み最終日にまとめた書いていたタイプですから。

 

一方で、彼女は見事5年間書き切った。彼女が何を書いてきたのかは知らないが、それを5年も続けてきたことは素直に尊敬である(と同時に、劣等感も増幅された)。

 

私もリベンジするために、昨年末に再度日記帳を購入したのであった。

 

さて、2019年になり7ヶ月過ぎようとする今、しっかり日記帳を埋め切れたかというと・・・

 

残念ながらまた途中で挫折した。最後に記載したのは4月8日。ちょうど外部研修やら仕事が立て込んでいた時期である。それを言い訳に書くのを止めてしまっていた。そして、いつか必ず再び習慣化する!と思いながらも、日がたつごとに日記帳を開くことが怖くなっていた。

 

(再び二度とこの日記帳を開くことはないのかな)

 

と思っていたのだが――、このたび毎日チャレンジプロジェクトを開始したところで、手頃にチャレンジできることとして、

 

3ヶ月サボった5年日記を再開する

 

ということをかかげた。そして、日記を再開するに至ることができたわけである。

 

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ここに書いていることはたいしたことでも何でもないのだが――長らくサボってきた私にとっては大いなる一歩である。

この解放された気持ち、書き表したいことが沢山あるのだが――5年日記の小さなスペースでは余白が狭すぎる。一方で、このブログで書くとなると・・・いくらでも書きすぎてしまうので、ここらへんで割愛(ほっ)。