ギザ十な日々

2人の息子と妻との日々を書いています。

書いてみた結論:やっぱり私の器が小さいようだ。

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「ねえ。お願いがあるんだけど」

 

18:00に在宅勤務が終わり、PCを閉じた頃に妻が声をかけてくる。妻は妊娠初期でつわり中。会社を休む日々が続いている。この日も一日寝込んでいたが、私の仕事が終わった様子を見て声をかけてきた。 

 

「ん、どした」

 

「ーー実は、コレ払ってきて欲しいんだけど」

 

と少し申し訳なさそうに言って、妻は一枚のはがきを私に差し出す。

 

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「コレって・・・カードの支払い?」

 

「・・・うん(苦笑)前回分が、残高足りなかったみたい」

 

だらしないなあ、と言いたいところだが、私も何度か残高が足りなくてはがきの請求書で払ったことがあるので、とりあえず余計なことは言わずに内容を確認。

 

「・・・って、なにこの金額?すごいんだけど」

 

そこには、なんと約二十五万の金額。

 

「何買ったの?こんなに」

 

「何って、ソファーとかダイニングテーブルとか買ったじゃん。あの支払い、あたしがしてたでしょ?」

 

「ああ・・・」

 

とんでもない浪費家と結婚 してしまったのかと不安に思ったが、すぐに解決。

引越しに合わせて、少し前にホームセンターでソファーとダイニングテーブルを買ったのである。後でふたりで精算する予定だったが、ポイントが少しでも多く付く妻のカードで支払うことにしたのであった。

 

安心するのも束の間。えらい金額の請求書であることには変わりない。

 

「ーーごめん、これ、払っておいてくれる?」

 

「うん・・・いや・・・これはちょっと・・・」

 

 返事にためらう。内心は

 

やりたくない。自分で払ってください。お金のコトはちゃんとしてください。

 

という気持ちでいっぱいであった。妻が妊娠中でなければ、はっきりと言ってしまいたかった。・・・だが、つわりで辛そうな中、非常に言いづらい。

 

つわりがおさまったらいけば?まだ支払期限有るんでしょ?四六時中つわりで辛いわけじゃないんだからさ。

 

などとも思った。だが言ったら、この先ずっと続く恨みを残しそうなので、こちらもぐっと抑える。

 

 

もちろん、つわりの妻が食べられている姿を見ると安心するし、食べられるものを作ってあげたい。私が作るモノで食べられないならば、深夜でも24時間空いているところに行って調達する次第である。家事だって完璧ではないが、辛い妻に変わってなんとかできていると思う。

 

(・・・でも、お金のコトはちょっと・・・。)

 

これをコンビニに持って行って払うのはいろいろ気が滅入る。現金払いしかできないから、大金を下ろさなきゃならないし、お金を下ろすのに手数料はかかるし・・・。

あと、特に、コンビニ店員からすごく嫌がられそうなのがちょっと・・・。私も大学時代にコンビニでアルバイトしていたのだが、こういう大金が絡む処理作業は責任が重いのであまり受けたくなかった。この業務を請け負う店員さんの気持ちを考えると、心苦しい。

 

見知らぬコンビニ店員と身重の妻、どっちが大事なんだ

 

いや、そういうコトじゃないじゃん・・・。やれって言われたらできなくはないけどさあ・・・。

 

 

いろいろ ぐだぐだジレンマ感じたが、結局、夜に近所のコンビニに支払いに行く。

 

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極力混んでいる時間を避け、レジに余裕がありそうなタイミングを狙った。コンビニのATMでそそくさと25万円を下ろし、レジまでの間でスリに遭わぬように懐に大切にしまい、レジに振込用紙はがきを差し出す(もちろん、心苦しそうな感じを全身で表現しながら)。

 

コンビニの店員さんは2人がかりで札を数え、丁寧に印紙を貼って対応してくれた。

 

(・・・ああ、あとで『いい大人が残高足りなくなったのかな笑』なんて笑ってんだろうな)

 

なんて被害妄想を抱きながらそそくさと店を出た。

 

帰り道、妻には、「払ってきてやったぞ。全く、次回からは気をつけろよ」なんて言ってやろうかと思った。だが、小さい男と思われるのも癪なので、しょうがないので落ち着いた様子で「払っておいたよ」でとどめておこうと思った。

 

 

帰宅。妻はベッドで寝ていた。私が帰ってくるのに気づくと、蚊の鳴いたような声で

 

「ありがとう・・・ごめんね・・・。ごめん、気持ち悪いから今日は晩ご飯いいや・・・」

 

とのこと。見るからにつわりで苦しんでいる様子。その様子を見て、妻に恩を売ろうとしていた自分が情けなくなったのであった。

 

 

 

まだまだ、夫偏差値の低さを実感した夜であった。(でもさあ…お金のことはさあ…)